開発途中で評価を行ったSTIハンドリングマイスターの辰己英治氏は、「今までのスバル車と質が違う。特にドライバーとの一体感は別次元と言っていい。今回乗った限りではダメなところは見つからなかった。これから発売までの磨き上げ方次第で、欧州車を超える走りが実現できると思う」と、自社モデルにも容赦なく厳しい意見を口にしてきた辰己氏も、高く評価している。
注目の安全支援システムは「新世代アイサイト」(Ver.4と呼ぶかは未定)に進化。現行モデルよりも広角化された新型ステレオカメラと、前後合わせて4つのレーダーを用いたセンサーフュージョン式を採用。360度センシングよる、見通しの悪い交差点での出合いがしらや、右左折時までプリクラッシュブレーキの作動範囲を拡大する。
新開発の高精度マップ&ロケーターを組み合わせることで、道路形状をクルマがリアルタイムで把握。「車線変更維持」や「高速道路でのカーブ前減速」「渋滞時のハンズオフ」といった高度運転支援も実現していると言う。
スバルが最も遅れていた「繋がる技術(コネクテッド)」に関しても抜かりなしで、大きな事故に遭ったときには、クルマから自動的に警察や消防に通報したり、緊急時にボタン1つでコールセンターに繋がるコネクテッドサービスを国内初採用する。
「新世代スバル」の方向性を見せる重要な1台
新型レヴォーグの進化を見ていくと、1989年にレオーネからレガシィへ刷新されたときとよく似ている。新型レヴォーグは「30年目の全面刷新」と言えるのだ。正式発売は2020年後半で、インテリアを含めた未公開の情報は順次明らかになっていくだろう。
他社では技術革新が進められ、新世代モデルの登場が続いているが、筆者はスバルだけが乗り遅れていたように感じていた。
また、2017年に無資格者による完成検査問題が発覚して以降、不正が発覚して調査すると新たな不正が見つかる……という繰り返しが起きていたり、スバルのキモとなる水平対向エンジンの不具合が発生したりと負の連鎖が続いていたが、ここが再スタートとなるだろう。
新型レヴォーグの登場で「新世代スバル」の方向性が見えてくると信じている。
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