新型肺炎で日本経済「9年ぶりマイナス成長」に

五輪・パラ中止ならマイナス幅はさらに拡大

新型コロナショック前は、多くの外国人客が日本を訪れていた。写真は2018年12月の東京・浅草の様子(写真:つのだよしお/アフロ)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年の成長率見通しが相次いで引き下げられている。

中国のサプライチェーン混乱による輸出減少に加え、インバウンド観光需要や日本人の国内消費が急激に落ち込んでいる。

野村証券の美和卓チーフエコノミストは、「2月中旬に当社の予測値を改定したが、事態はそのベースシナリオを上回って悪化した。今は3段階の真ん中である悪化シナリオを通り越し、最悪シナリオに近づきつつある」と語る。

2020年はマイナス1.1%成長に

図のように、野村証券が予測する2020年の実質GDP成長率は、前年比1.1%のマイナス成長。仮にそうなれば、東日本大震災があった2011年のマイナス0.1%以来、9年ぶりのマイナス成長となる。なお、金融危機が起きた1998年はマイナス1.1%、リーマンショック後の2009年の成長率はマイナス5.4%だった。

マイナス1.1%成長の主な前提は、中国での現在の封鎖措置が6月末まで続き、中国以外の国でもウイルス拡大が加速し、3月までに感染率(人口比)が中国と同程度になるほどの深刻な影響を及ぼすというものだ。

美和氏は「そこまで悪化すると、東京オリンピック・パラリンピックの中止も考えなければならない。五輪中止を織り込むと、第3四半期(2020年7~9月)の経済活動もストップし、2020年のマイナス成長幅は1.5%程度まで拡大する可能性がある」と話す。

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