女子よ、「ロールモデル潰し」から卒業しよう 「すごすぎて、参考にならない」って……!

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会社の偉い人たちからは「お前は、やってきたことを汎用化して後輩に伝えることができていないのではないか」などと、まるで私に課題があるかのように言われて、一生懸命話しても、広めに背中を見せてみても、「ああなりたいワケではない」とくる。

40代になり、懸命にやってきた仕事が評価されたりすると、「キラキラしすぎて遠い」「すごすぎてロールモデルにならない」と言われる。まぁ、やってられませんよ、ロールモデル役なんて。よく知らない若い女子に、ああなりたくないとまで言われちゃうんですよ? 正直、しょんぼりしてしまいます。「そういうの、別の人で」と思っている中年女子、けっこういっぱいいるはずです。

出るわ出るわの、「違う」のオンパレード

若い女性たちの話を聞いていると、「そもそも女性が少ない」「女性管理職がいない」から始まり、「育児休業から復帰して活躍している人がいない」となり、「活躍している人は特別な人だ」となり、「世代が違う」とくる。ロールモデルがいない理由の堂々巡りに聞こえますよね。

評価されているワーキングマザーのことを、「彼女はご両親が近くに住んでいて、毎日手伝ってもらっているからなんとかなる」とか、「ダンナさまが理解ある人だからうまくいっている」とか、「夫婦ふたりでけっこう稼いでいるから、おカネで解決できる」とか言って、「だから参考にならない」というワーキングマザー、見かけますよね。こうなると、もう仕事そのものから完全に離れた条件オンリーの話。

また、抜擢されて昇進した女性のことを、「だって、あの人、独身でしょう?」「確か子供いないはずよね」とか言う人もいますよね。これも同じことだと気づくでしょう?

もし、ロールモデルなんて求めてもいないのに、会社や上司から「彼女をロールモデルにしろ」などと言われて、心の中で毒づいているとしたら……。「なんで、私と全然違うあの人をまねろなんて言われなきゃいけないの」と思う気持ちも、よーくわかります。でも一方で、こういう人たちがいちばん、「ロールモデルがいない」と言うのだ、ということも知っておいたほうがいいかもしれません。

あなたとまったく同じ条件を持っていて、優れた仕事をしている人を見つける、なんてこと、夢物語です。あなたがここまで読んで、ちょっとでもドキっとしたり、ムカッとしたりするなら、そもそもあなたはロールモデルを探していないということ。無駄なことは、やめたほうがいいですね。

「すっぱいぶどうと甘いレモン」という言葉、聞いたことがありますか? イソップ童話に出てくるキツネが、高い木の枝のぶどうを取ることができず、「あのぶどうは酸っぱいから獲らなかったのだ」と負け惜しみを言うハナシ。甘いレモンは、自分の持っているものはいいものに違いないのだと思い込もうとする心理を言います。

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