女子よ、「ロールモデル潰し」から卒業しよう 「すごすぎて、参考にならない」って……!

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「ロールモデル」と言う言葉のもともとの意味合いをあらためて調べてみると、リーダーシップ開発の手法を示す用語のようです。それも、漠然としたあこがれではなく、意識的に人の優れたところを自分に注入しようということなのだそうです。

1)自分より高いレベルの人、学びたい人を選定する
2)その行動特性を表現する
3)行動をまねして、実践的に体得し、理解する

こんなステップが紹介されています。

「ロールモデルがいない」って本当によく聞きますが、こう見ていくと、ちまたでの言葉の使われ方とは、意味合いが違っていますね。これ、すでに「キャリア女子用語」のようになっていますが、「会社に女性のお手本がいない」という意味合いで。ちなみに、男性からは聞いたことはあまりありません。「上司のことを尊敬できない」というような悩みはよく聞きましたが。

「すごいですね。でも、まねはしません」って……

女性が「ロールモデル」と言うとき、それは「仕事力」だけでなく「生き方・あり方」、プラスして「ハード条件」をも三位一体で求めているように感じます。つまり、仕事の側面だけではなくて、見た目も持ち物も言動をも全部含めた、全人格。

三位一体でぴったりと自分のお手本になる人を見つける……。どう考えても、そんな人、そもそも見つけられないと思いますよ。

自分より優れた仕事をしている人を、心から素直に認めるだけでも息がはぁはぁしてしまう。それなのに、その人は美人の部類で、高そうな服を着こなし、割とイケてるダンナさまとかわいい子供がいて、さらには高級エリアの分譲マンションに住んでいて、さっぱりした性格で人気者。そんな人を「自分より優れているわ」なんて、認められます?

少なくとも私はそんなに心が広くないかもしれません。複雑な感情の渦巻く、私たちオンナには、それは難しすぎる技だと思いませんか? 「だって……」「私とは〇〇が違うもの」そう思ってしまうのも自然じゃないでしょうか。

私は21年間、サラリーマン女子でしたが、職場の後輩たちから「堂薗さんだからできるんですよ」と何度言われたことでしょうか。そして次に言われたのが「堂薗さんみたいになりたいとは思っていない」という言葉。体験を聞かせろと言うから話したのに……。

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