「すごい人」と知り合いたがる輩に欠けた視点 知り合うだけではまったく何も変わらない
「すごい人」と知り合いだということを鼻にかけても、自分の力はまったく変わりません。周囲からはすぐ見透かされます。「すごい人」にコバンザメのようにくっついていけば、自分にとってはメリットがあるかもしれません。では、相手にとってのあなたの価値は何ですか?
私自身、評価してもらえること自体はありがたいのです。しかし、「圧倒的にすごい伊藤さんと、大したことのない自分」という関係をつくられるのは勘弁してほしいのです。
仕事で大切なのは「フラット」であること
また、何かを一方的に教えてあげるという関係にもなりたくありません。フラットではないからです。仮に私よりはるかに若い、経験が少ない人が相手であっても、私はフラットな関係で、意見交換をしたい。「私はこう考えるけど、では、あなたはどう考えますか?」と聞き、相手から学びたいのです。
ただ与えるだけでなく、お互いに経験や知見をギブし合うフラットな関係を結びたいと思っています。
人とのコミュニケーションについて、常に心掛けていることは、「常にフラットであれ」ということです。相手によって、相手の置かれている状況によって、態度を変えない。いつでも誰に対してでもリスペクトを持って接する。
仕事でも、仕事以外の場でも、どんどん人に会って、自分の世界を広げていくことはもちろん大切です。けれど、もっと大事なのは、出会った先です。目の前にいる人に敬意を持って、フラットに接すること。自分が役立てることはないか、相手に貢献できることはないか、相手から学べることはないかを謙虚に考え、行動することが大切なのです。
深い人間関係をつくれる相手の数は限られています。しかし、たとえゆるいつながりであっても、フラットに接している限りは、味方になってくれる人は増えていきます。
いつでも誰とでもフラットにコミュニケーションをとれる人は、いざというときにみんなに助けてもらえる。これが、20代、30代と苦しみながら、人に助けられてなんとか仕事をしてこられた私の実感です。
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