最近、子どもがちょっとしたことで骨折する、という話を聞きます。
高齢期の骨折は、要介護状態となる要因の1つで、骨折部位によっては生活の質(QOL)に深刻な影響を与えることがあることで知られています。一方、子どもについては、男児や運動中の骨折が多いことから、一昔前まで、骨折は“活発な証拠”といった印象すらあったのではないでしょうか。
しかし、最近では、高齢者の骨折と同様に、筋肉・骨・関節などのトラブルや、バランス能力・体力・移動能力などが衰え[こういった理由により、立ったり歩いたりといった日常動作が困難になることをロコモ(ロコモティブシンドローム)と呼びます]と関連づけた話題となることが増えてきたように感じます。
学校での骨折は30年前の1.5倍
実際、どのぐらい骨折は増えているのでしょうか。
独立行政法人日本スポーツ振興センターの「学校の管理下の災害」によると、学校(学校行事を含む)における骨折は、小学生から高校生まで増加しており、全体で30年前の1.5倍、1970年と比べると2.4倍にまで増えています。
ここ10年間に着目すると、未就学児~中学生は横ばいにとどまっていますが、高校生では引き続き増加し続けています。
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