世界有数の長寿大国として知られる日本。2017年7月公表の平均寿命は男性80.98年、女性87.14年と、いずれも過去最高となっている(厚生労働省「2016年簡易生命表」調べ)。
平均寿命とは、その年に生まれた0歳児が、平均して何年生きられるかを示す。1986年の平均寿命は男性75.23年、女性80.93年だったので、この30年だけでも5年以上延びたことになる。2016年生まれの男性の4人に1人、女性の2人に1人が90歳まで生きる計算だ。
大事なのは健康寿命
しかし、平均寿命が延びたとしても、健康で生きられる期間、いわゆる「健康寿命」が延びなくては、ありがたみがないだろう。平均寿命だけでなく健康寿命も延びているのか。また、今後、延びる余地はあるのだろうか。統計から読み解いていこう。
どういう期間を「健康で生きられる期間」と考えるかは、国の定義に倣って「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」とここでは定義する。また、分析には厚生労働省が行っている「国民生活基礎調査」で3年おきに尋ねている「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という質問の結果を用いる。
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