この要望を受けた同議連は会合の中で、中曽根弘文会長代行が「市町村へ、税収は減らないということを説明し、根回ししないと、また頭から反対となる。それぞれの選挙区でどのぐらいかを見ながら」と、具体的な行動を促した。
衛藤会長は「利用税は地方の貴重な財源であり、廃止に賛成、反対の両論はある。議連としては公正を欠く利用税の完全廃止を真ん中に置くことは忘れないようにしたい」としたうえで「ゴルフ団体の強い意向」としての非課税年齢枠の拡大案を、議連として決議した。
この決議は自民党税制調査会で議論されることになるが、今回は少し希望が持てると感じたのは、これまでよりも実現性のありそうな案を示しているから。一度手をつければ、その後も手をつけやすくなるだろう。そして、東京オリンピックという、いい「きっかけ」があるからだ。
日本のゴルフ発展に悪影響を与える
スポーツ庁から萩生田光一文部科学大臣宛に届いた国際ゴルフ連盟(IGF)のピーター・ドーソン会長の書簡が披露された。その中でドーソン会長は「日本においてゴルフというスポーツのさらなる発展に悪影響を与える懸念事項」としてゴルフ場利用税を挙げ、「2020年東京オリンピックに深く関与しているゴルフに不公平。IGFはこの税金を廃止すべきというJGAの見解に強く賛同します」とし「貴殿が検討してくれることに前もってお礼を申し述べます」と結んでいる。
同様の書簡を高市早苗総務大臣、橋本聖子東京オリンピック・パラリンピック担当大臣にも送ったとしている。
海外で、ゴルフのプレー、ゴルフ場を利用することに税金をかけている国を聞いたことがない。日本はゴルフというスポーツに対して、特殊な国と見られているのだろう。
東京オリンピックを機会に、そんな「姿」を世界に知られないようにしたい。ちなみに、現行ではプロの大会でも開催場所の自治体によって違うが、基本的には利用税は支払うことになっている。東京2020大会では免除になる方向で進んでいるが、もしも各国のオリンピック代表選手たちが利用税の請求書を見たらどう思うだろうか。
改善と今後の道筋を示さなければ、日本は「スポーツから税金をとる国」という姿を、オリンピックで世界に発信してしまうおそれもある。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら