舞台となった番組『バチェラー・ジャパン』は日本でも定着しつつある、やらせなし、台本なしのリアリティー番組です。アメリカで人気を博す『The Bachelor(原題)』の日本版として、オリジナルのフォーマットにそくして制作されています。そのため、基本的な筋立てがあります。
「バチェラー」と呼ぶ成功を収めた1人の独身男性を主役に据え、そのバチェラーのパートナーの座を勝ち取るために、性格もバックグラウンドも異なる20人の女性たちが競い合う。これが番組の大枠です。
番組の見どころは、国内外のさまざまなシチュエーションで展開されるバチェラーとのデートや女性たちが一堂に集まり火花を散らし合うカクテルパーティーなど、非日常感満載のイベントを通じて、参加者の感情がむき出しになっていく様子に尽きます。視聴者はこれをウォッチし、「のぞき見」感覚で楽しむのが正しい見方です。
アメリカ仕込みらしい「オーディション」形式も特長にあります。毎週、本編の最後に必ず開催されるお決まりのセレモニーがサバイバル感を演出しています。ローズを渡された人はバチェラーのもとに残り、渡されなかった人は別れを告げられるという、参加女性たちの運命を決めるセレモニーを「ローズセレモニー」と呼んでいます。
番狂わせはリアリティー番組の醍醐味
そして最終話に「ファイナルローズ」を渡された1人の女性には、バチェラーから結婚を前提とした交際の申し込みが行われるハッピーエンドが待っています。「良家のイケメン王子様との結婚に夢を見続ける女性」にとって最高の結末が用意されるわけです。
それがシーズン3に至っては、バチェラーの天真爛漫な動きによって衝撃の展開に。番狂わせはリアリティー番組の醍醐味でもありますが、今回は「胸糞悪い(結末)」という感想が集められた後に「友永構文」という第2次的創造ブームを引き起こしました。なぜここまで話題を作ることができたのでしょうか。理由として、次のようなものが考えられます。
理由の1つにシーズン3のバチェラー、友永真也さんのキャラクター性があります。友永さんは1987年兵庫県生まれの青年実業家。中学・高校時代はフランスで過ごした経験を持ち、フランス語はペラペラ。
甲南大学経営学部を卒業後、父親が経営する医療法人の理事を務め、2015年には自身の会社を起業。フランスから化粧品やアパレルを輸入する貿易業で成功し、休日は趣味のゴルフや、フェラーリ、ポルシェ、マセラティなどの愛車でドライブをして過ごしているそうです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら