「なんだか生きづらい人」は白黒つけすぎている 「できそう」という見込み感が大事なワケ
「なんとなく生きづらい」
近年、そう感じている人が増えているようだ。家庭や職場などでうまくいかないことがあると、ふと「なんだか息がつまる」「自分はどこかおかしいのではないか」などと感じてしまう──。そんな経験がある人も少なくないのでは?
そこで、カウンセリングと心理療法によって数多の悩みを解決に導いてきた心理カウンセラー・前田泰章氏に、“生きづらさの正体”と、自分でできる具体的な解決法について教えてもらった。
原因は「思考」や「行動」
気分が落ち込みやすい・将来への不安が大きい・人との距離がうまくとれない・感情をため込んでしまう・甘えるのが苦手・家族やパートナーとの関係に問題がある・仕事が続かない・アルコールや買い物などに依存しがち・何をしても満たされない・過去のトラウマがフラッシュバックする……。
人が抱える悩みはさまざまですが、「生きづらさ」を感じている方々には、1つの共通点があります。
それは、いつも自分を責めていること。「私が生きづらいのは、自分が悪いせいだ」と思い込んでいるのです。
上司にいつもつらく当たられるのも、夫婦関係がうまくいかないのも、恋愛に依存してしまうのも、すべて私の性格のせいだ、自分の存在に問題があるんだ……そんなふうに自分を責めていたら、生きていて苦しいのは当たり前です。
けれども、私たちが生きづらさを感じてしまうとき、それはその人がもともと持っている人間性や個性のせいではありません。その原因は「思考」や「行動」にあります。人には知らず知らずに植えつけられてしまった思考・行動パターンがあり、それが生きづらさにつながっていることがほとんどなのです。