「なんだか生きづらい人」は白黒つけすぎている

「できそう」という見込み感が大事なワケ

テレビのバラエティー番組でよく見かける「箱の中身を当てるゲーム(箱の中身はなんだろな?ゲーム)」は、そんな人間の心理をうまく利用しています。

箱の中には何が入っているのかわからない不安と恐怖で、挑戦者は箱に手を入れるだけで大騒ぎ。さらに、手に何か触れようものなら、怖くて反射的に手を引っ込めてしまいます。手にチクッとした感触があれば、「何かにかまれた!」「もしかしたら、タランチュラの毒針!?」と悪い想像をして、さらに恐怖が倍増します。

ところが、箱の中身が「タワシ」だとわかればどうでしょう? 何も怖くはありませんよね? 誰もが躊躇(ちゅうちょ)なく箱に手を入れられるようになります。

私たちが抱く不安も同じようなものです。

先のことは誰にもわかりません。だからこそ、未来のことを考えると悪いほう、悪いほうへと想像が広がってしまい、不安になりがちです。そして、怖くて箱の中に手を入れられないように、何も行動が起こせなくなります。「先が見えない不安」は行動の最大のハードルになるのです。

“完璧な成功”でなくてもいい

見えない未来のことをいつまでも考えていると、心は不安で満たされてしまいます。そんなときは、未来に起こりうることを想定して「見える化」し、「白か黒か」「0か100か」といった両極端な考え方を矯正することで、不安をやわらげることができます。

その際に大切なのは、「最高な未来」「最悪な未来」だけでなく、「最高まではいかないけれど、いい未来」「ほんの少しいい未来」「ほんの少し悪い未来」など、さまざまなシチュエーションの未来を想定しておくこと。

人は「成功」と「失敗」、「100点がとれた」と「100点がとれなかった」など、「白か黒か」の2択で物事を判断しがちです。そうすると、“完璧な成功”以外はすべて失敗になってしまいますし、100点以外は何点だろうと0点と同じになってしまいます。そういう思考パターンだと、どうしても生きていくのが苦しくなりますよね。

白か黒だけではなく、「少し成功した」「60点とれた」と、グレーな状況も認められるようにすることは、自己評価を高め、生きづらさをやわらげるために必要なことです。

未来をイメージするときも「最高」「最悪」だけでなく、その間の状況も想定して未来の選択肢を増やしましょう。未来の解像度が高くなり、自分の中でよりはっきりと先が見通せるようになるので、将来の不安も薄れていきます。

また、不安が強いときには、考えるのではなくイメージすると気持ちが楽になります。

何か問題に直面したとき、人は「どうすれば問題が解決するだろう?」と考えてしまうものです。けれども、考えて問題が解決できるのは、経験や知識のあることだけ。そうでなければいくら考えても状況は変わりません。

次ページ考えても解決策がわからないとき…
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