「中学通学は1カ月だけ」ある少女が掴んだ転機 不登校の自分を責め、摂食障害に…
――不登校になったのは?
中学1年生のゴールデンウィーク明けでした。きっかけは、私が完璧主義だったことだと思います。
私は「まわりが自分をどう見ているか」ということをつねに意識する子どもでした。
小学生のときから「まわりはこう思うだろうから、こうしたほうがいい」「私に望まれていることはこれだから、こっちの選択肢が正解だ」と考えるわけです。
「まわりが思い描く自分」というものを完璧に存在させていなければと思い、いつもアンテナをピンと張りながら生きていました。
完璧にできない…体が動かなくなった
でも、中学に上がるとそれが難しくなりました。通うことになった中学校がマンモス校で、同級生は一気に増え、勉強も難しくなり、部活もある。
まわりの環境が急激に変化するなか、これまで通りのやり方では「まわりが思い描く自分」を維持することができない。
そう思ったら体が動かなくなりました。「完璧にできない自分」で学校という場所に存在することが、とても怖かったんです。
それからは1日も行っていないので、中学校に通ったのは1カ月間ぐらいです。少し休んで、行ったり行かなかったりすることは考えられませんでした。そこも完璧主義ですよね(笑)。
ただ、こうして不登校のきっかけを整理できたのも、ある程度大人になってからでした。
当時は心も身体もしんどいのに、いじめや教師の体罰といった、わかりやすい理由があったわけでもないから、なぜ行けないのか、自分でもよくわからなかったんです。