名門校教師が危惧する「グローバル教育論」の罠

ビジネスマンの促成栽培を目指していないか

あれもこれもと与えすぎることは、逆に子どもたちの「生きる力」をそぐことになりかねません(写真:metamorworks/iStock)

経済界のひとたちは「これからはグローバルな時代に対応できる人材を育てなければならない」と連呼しています。ただ、彼らは子どもたちの生き残りのためではなく、自分たちが生き残るために「グローバル」を連呼しているように見えます。

それなのに、そういった企業のお偉いさんの意見を取り入れて、「これからは使える英語を学ばなきゃいけない。大学入試でも英語の4技能を見るようにしよう」という話になっています。

ビジネスのための勉強はつまらない

せっかく英語を勉強しているのですから、話せるようになったほうがうれしいに決まっています。しかし「英語をやっておかないと、将来食いっぱぐれるかもしれない」という強迫観念的に英語を学ぶのだとしたら、そんなにせこくてつまらない学びはありません。

そのような考え方は、そもそも「ひとはなぜ学ぶのか」という問いを矮小化してしまいます。目先の目的にとらわれた学びしかしていないと、世の中を哲学的にとらえる視野はどんどん狭くなってしまう。

毎日学校という教育の現場で子どもたちと接する先生たちの話を聞いていると、このような危機感が強く伝わってきます。

現在大混乱に陥っている大学入試改革も、もとはといえばグローバル化などの時代の荒波に対応できる教育に変えていこうという発想から始まりました。しかしそもそも、グローバル化の時代に必要な教育とはどんなことなのでしょうか。中高生のうちに学ぶべきことを、名門中高一貫校の先生たちに聞きました。

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