夫たちが「育休よりも時短」を取るべき深い理由 育休を3回取ったサイボウズ社長が語る

✎ 1〜 ✎ 30 ✎ 31 ✎ 32 ✎ 33
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

中野:ご質問は「会社と社員のパワーバランスでいうと、社員のほうが勝っている」という話でしたが、実際にはまだまだ会社の力が大きいパターンが多いように思います。

社員の話から個人の話に少し移りますが、実はインターネットを通じて単発の仕事を受注する「ギグエコノミー」という新しい働き方があります。個人対企業の取引を対等にする事例も最近は出てきています。

社員が会社に所属して仕事をもらうだけではない、さまざまな働き方が出てきていると思うんです。でも雇用されていないフリーランスの方は、買いたたかれやすいなどの問題もありますよね。いわゆる労働組合がないフリーランスの人たちが、対企業でどう強く出ていけるのか。むしろ会社に所属する人だけでなく、フリーランスの働き方も整備しなくてはいけない時期にきていると思います。

多様化した労働力をいかに戦力化していくかがカギ

『なぜ共働きも専業もしんどいのか~主婦がいないと回らない構造』(PHP新書)書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

志水:中野さんが今おっしゃったことは、アメリカでいちばんのホットトピックで、実は面白い話があるんですよ。ある大企業のエンジニアが半年かけても解決できなかった問題を、フリーランスの方にお願いしたら3日で解決できたと言うんです。

今までの大企業はパワーを持っていた。でも少しずつ変わってきています。フリーランスなど外部の働き手とどのように、会社のパートナーとして協業するのか。そのことを模索する会社が多くなってきているんですね。先進的な企業は、もうフリーランスなどの働き方の整備に入っていると思います。

今の日本は働き方改革を行っていますが、今後は働き手がいないなど、さまざまな問題が起こってきます。いかに外部のプロフェッショナルや多様化した労働力を戦力化していくかがカギです。すると、おのずと雇用形態や契約も変わってきます。

先ほど青野さんもおっしゃっていましたが、人と人との関係性をどうしたら、互いに気持ちよくパフォーマンスを発揮できるか。日本の人事制度はアメリカより10年遅れているといわれますが、社員に限らず、外部のプロフェッショナルやさまざまな雇用形態の方たちと一緒に共生し、協同で働く形を模索する必要があると思います。

横山 由希路 フリーランスライター・編集者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

よこやま ゆきじ / Yukiji Yokoyama

神奈川県生まれ。東京女子大学現代文化学部卒業。エンタメ系情報誌の編集を経て、フリーに。コラム、インタビュー原稿を中心に活動。ジャンルは、野球、介護、演劇、台湾など多岐にわたる。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事