夫たちが「育休よりも時短」を取るべき深い理由

育休を3回取ったサイボウズ社長が語る

――志水さん、外資系の企業での男性育休の取得状況はいかがですか?

志水静香(しみずしずか)/株式会社Funleash CEO兼代表取締役。元ランスタッド取締役・最高人材開発責任者(CPO)。大学卒業後、日系IT企業に入社。外資系IT・自動車メーカーなどを経て1999年ギャップジャパンに転職し、人事本部長として人事制度基盤を確立。2013年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。2017年ランスタッド入社、人材開発最高責任者兼取締役を務める。2018年、株式会社Funleash設立。組織の枠を超えて積んだ経験が個人の能力を引き出すと考え、「越境学習」の観点から大学やNPO、ベンチャー企業などの機関で組織開発・人材育成のアドバイザーとして活動している。翻訳にデイブ・ウルリッチ『人事コンピテンシー』など。著書に『キャリア・マネジメントの未来図』(二神枝保、村木厚子らと共著)(撮影:今井康一)

志水静香(以下、志水):外資系企業でも男性育休は少しずつ増えていますが、それほど多くはありませんよね。外資系といっても、ビジネスの相手は日本社会ですから。外資系か日本企業かというよりも、結局は個人の選択になってくると思います。

私が勤めていた当時、日本企業の女性管理職比率は3割でしたが、ギャップの女性管理職比率はグローバルで7割くらいでした。女性の上司は夫婦共働きで、ご主人が3年ほど仕事をスローダウンさせて、お子さんの面倒を見ていました。そのほかは、男性も育児休暇を取って子どもを見るケースもありましたね。だから夫婦で話し合って働き方を決めるということが、社の中でごく普通に行われていました。

中野:どちらかが仕事をスローダウンするなど大きく働き方を変えなくても、夫婦間で期間を決めてできることもありますよね。例えば夏休みになると、お母さんは子どもが家にいることが多いので、手間がかかります。その時期だけでも、お父さんも早めに帰れるようにするなどしていけば、夫婦が両輪となって家庭のサイクルを回していけると思うんです。

でも妻がしんどい時期も女性だけに負担が偏り続けていると、夫も長時間労働を続けますから、夫婦共に辛くなってしまうと思いますね。

いちばん評判がよかった短時間勤務

青野慶久(以下、青野):今の中野さんの話で思い出したんですけど、私は育休を3回取ったと言っていますが、実は3回目は育休じゃないんですよ。

3人目の子どものときは、実は短時間勤務をしたんです。上の子2人が保育園に通っていたので、妻から「朝、子どもを送って、帰りに迎えに行って」と言われまして。要は会社を休まなくていいと。その代わり「16時に退社して、16時半には保育園にお迎えに行くのを半年間やって」と。

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結果的に、この短時間勤務は妻にいちばん評判がよかったのです。子どもが万が一病気になったとしても、勤務外の時間で病院に連れていけるので、毎日家庭の戦力なれる。また中野さんがおっしゃったような平日に入ってくる子どもの行事にも行けるわけです。

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