空き家の維持費年25万円、相続した家の処理 3つの理由で急増、知っておきたい空き家問題
いま、日本では空き家が増え続けています。地方に限らず、近年は都市部でも「空き家問題」が深刻化し、特に1960~1980年代に開発された郊外の「ニュータウン」で空き家が目立つ状況です。そこで、不動産の専門家で空き家問題に詳しい牧野知弘先生に、空き家が増えている理由をお聞きしました。
全国的に増えている個人宅の空き家
下の図にある総務省が発表した「2018年住宅・土地統計調査結果の概要」を見ても分かるように、空き家は年々増え続けています。
定期誌「毎日が発見」の読者アンケートでも、「子どもは別に世帯をもっています。将来、家をどうすればいいか……」「田舎の実家の処分で困っています。価格のこだわりはないのですが」「隣が空き家。ガス漏れや不審火が起きないか……、被害が心配です」という声が届き、皆さんの関心も高いと思います。
特に注目すべき点は、20年前よりも個人宅の空き家の割合が約10パーセントも増加している点です。「今後も空き家は増えていく傾向にあります。読者の皆さんは、いま住んでいる家や実家について、どのように活用したいかを考えておく必要があります」と牧野知弘先生は話します。