楽天モバイル、通信品質のほかにも抱える不安 販売代理店が運営する店舗を増やせるか
現に8月時点の大手キャリアの全店に占める直営比率はドコモが約2300店中54店で2.3%、KDDIが約2500店中13店で0.5%、ソフトバンクは約2300店中9店で0.4%にとどまる(ドコモの場合、正確には代理店以外はドコモの完全子会社ドコモCSが運営)。残りはすべて代理店が運営している。
大手キャリアは代理店に対し、非常に厳しい相対評価を課して競わせている。ほかの代理店よりも優れた数字を出したところには支援金やインセンティブの形で大きな金額を与える一方、逆に劣っていれば金額を絞り、時には閉店まで追い詰めることもある。
このアメとムチが、現場に緊張感を持たせ、「売る力」につながっている。ある代理店関係者は「今の仕組みの中で生き残るためには、とにかく必死にやらないといけない。直営店にはそこまでの危機感はないだろう」と語る。
楽天モバイルの直営店はいちばん多い
これに対し、楽天モバイルは5月時点で約500店中、58店が直営で、その比率は11.6%に上る。
ショップの数ではまだ大手キャリアの4分の1にすぎないが、直営の数はいちばん多い。先述のドコモ関係者のコメントを踏まえても、業界の常識に照らせば今後は店舗網を広げていく中で、徐々に直営比率を下げていくことが重要となる。
ただ、代理店関係者の声を聞くと、楽天モバイルについて、さまざまな負の事情が浮かび上がってくる。
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