ファッションショーの奇抜な服は誰が着る? ファッションショーというビジネス戦略

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まず、基本的な話ですが、ファッションショーに招待されるゲストは、大きく2つに分かれます。

ひとつは、プレス枠。テレビ、新聞、雑誌、ウェブなどの媒体に、セレブやブロガーなど、PR管轄で招待されるゲスト。

もうひとつが、セールス枠。百貨店やセレクトショップなど、卸や小売りなどの取引先で、営業管轄で招待されるゲスト。

著者撮影:ショー、展示会、パーティなど、数々の招待状が届く
 

 

このどちらかであれば、インビテーションを申請し、ブランドが受け付けると、ショーの前日までに(←写真のような)招待状が、手元に届くことになります。

 

 招待状には、座席番号やスタンディングなどの記載があります。ゲストは、会場のエントランスでこの招待状を提示(屈強そうなガードマンに必ずチェックされます)して、会場の中に入ります。後は、会場で指定された席に着き、ショーが始まるのを待ちます。

何でもいいのでショーの雰囲気を味わいたい

さて、ファッションの専門学校生などから聞かれるのは、「招待状がなくても、ショーに入る方法はありますか?」というもの。

ブランド関係者と友達になって入れてもらう、という裏ルートもありますが、今回は正規ルートで話します。

東京で行われる東コレでは、ブランドの認知度や注目度によりけりですが、ブランドを問わないということであれば、可能性は十分にあると思います。必ず入れるとは言い切れませんが、ブランドにこだわらなければ挑戦する価値はあると思います(方法は、会場に行ってチケットがない人の列に並ぶのです)。

ただし、席に余裕があればという前提です。あくまでも、余裕があれば、入れてもらえる可能性があるというくらいの話ですから、人気のブランドでは難しいところもあると思います(人気のブランドでは、チケットがない人の列が存在しません)。その辺りはご自身でご判断ください。

また、パリやミラノなど、本場でショーを見てみたい、という方もいらっしゃるでしょう。パリはファッションショーの聖地ですから、ハードルはかなり上がります。でも、東京と同じく知名度が低い新人さんなどは、入れてもらえる可能性もゼロではないでしょう。

またショーは見られなくても、雰囲気だけでも味わいたという方。会場のゲート前は、ショーに来たセレブやファッショニスタ、モデルさんたちと関係者に加え、さらに彼らを見に来たファンやパパラッチ、ブロガーなど、それはもう本当にすごい人です。人気ブランドともなれば、黒山の人だかりで、熱気もそうとうなものですから、雰囲気は十分に味わえると思います。

次回も引き続きファッションショーの素朴な疑問に加え、ネットでの動画配信など、ブランドxITの取り組みなどをお伝えします。

ナオヨ マディソン ファッション ジャーナリスト

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ナオヨ マディソン / Naoyo Madison

青山学院大学 国際政治経済学部卒業。大手総合商社に入社し、配属先の繊維本部で欧州系インポートブランドを担当。その後、パリ ソルボンヌ大学に留学する為に渡仏。帰国後は、ラグジュアリーブランドを扱うセレクトショップでアシスタントバイヤーとして勤務した後、イタリア系ブランドのジャパン社に転職。数社にてキャリアをつみ、MDバイヤーとして活躍。現在は、ジャーナリストとしてロンドンやパリをはじめとする国内外のファッションショーをまわり、ランウェイレポートやインタビュー、ファッションビジネスを中心とした記事を執筆する。

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