ファッションショーの奇抜な服は誰が着る?

ファッションショーというビジネス戦略

それは単に服だけの話でなく、シルエットや素材、ディテール、あるいは服の着方も同じことが言えます。小物類でコーディネートを整え、服をレイヤードし、どの位置で着るか(斜めにかける、ボタンを外す、袖を通さない)など、その服の持つポテンシャルを最大限に生かして提案すること、そのすべてをトータルで見せるのがファッションショーなのです。

でも、正直なことを言うと、そんな突飛な服やキメキメのスタイリングは、なかなか日常では難しい……、という声があるのも事実です。以前のショーはイメージが先行している部分も多分にありましたが、最近は、消費者から求められるものが堅実で、よりリアルになってきています。それにより、ショーで発表される服も、全体的に控えめな傾向にあり、リアルクローズやコマーシャルピースが増えています。

つまり、一部のファッショニスタを除き、ファッションショーの服というのは建前(イメージ)で、それをよりリアルで着やすくアレンジしたコーマシャルな服が本音(実際のセールス)というのが現状なのです。

宴の後にはビジネスが待っている

ここで話題を変える前に、ファッションショーでみた服が、実際にお店に並ぶまでの流れを簡単に説明します。

各ブランドは、ショーの翌日から、ショールームなどで展示会を行います。人気のブランドともなると、朝から晩までひっきりなしに世界中のバイヤーが訪れ、数週間〜数ヶ月で一気にオーダーが集まります。その数字を基に、生地を押さえ、付属品を手配し、生産の準備を整えるわけです。

ショーの後に集中してオーダーを受ける理由は、半年後には店頭に商品が並ばなければいけないというタイトな生産スケジュールと、ショーで使った服(サンプル)の数が限られている、という根本的な理由によります。

誰でもファッションショーを見られるのか?

さて、ここからはファッションショー入門講座ということで、”素朴な疑問”にお答えします。実際、「あの服って、ほんまに売れてんの?」と同じくらい多くの方から聞かれるのが、「いったいどうやったら、ファッションショーに入れんねん?」という質問。早速、お待ちかねの”ファッションショーの入り方”について、お話したいと思います。 

そもそも、ファッションショーは誰でも見ることができるのでしょうか? 

答えは、条件付きですが、Yesです。ファッションショーは、招待状(invitation)さえ入手することができれば、ファッション業界の人も、そうでない人も、誰でも見ることができます。

 では、招待状を手に入れるにはどうしたらいいでしょうか。

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