学歴フィルター使う企業なんて無視すればいい 中堅校以下の学生はどう就活にのぞむべきか

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どうしても中堅校以下から人気大手企業に入りたかったら、入れるだけの実力をつけ、そこから転職を狙うということも1つの手段になりうるでしょう。

逆に、そこまでの実力を身に付けた後に、人気大手企業への入社にこだわる理由はあるのでしょうか? 今いる環境で、幹部を目指したり、新しく事業を起こしたり、独立したりするほうがメリットが大きいかもしれません。

中堅校以下の出身者で、実際に活躍しているビジネスパーソンは、それこそ数えきれないほどいます。その中で、「素直にこんな人になりたい」と思えるようなすてきな人たちもたくさんいるはずです。

どこの企業に入るということよりも、まず、自分自身がどうなりたいのか。そして、そのなりたい自分になるために、現実的に考えられる手段は何なのか。そのなりたい自分になるために就職する場として、絶対に必要な要件は何なのか――。

まずはそうしたことを考えたほうがいいでしょう。もしかしたら、就職という形にこだわらなくてもいいのかもしれません。

自分自身が「どうなりたいか」を考えよう

まずは自分の中にある漠然とした理想の姿を大切にしながら、それが具体的にどうなっていくことが自分の中でよりなりたいと思える姿なのかを考えることが大事です。それをすぐに想像するには、具体的な仕事、企業のことへの知識が、通常の大学生活を送っていただけであった場合、就活を始める時点では少なすぎるのです。この知識は、自らの行動で埋めにいくしかありません。

知識を得るには、インターンシップやセミナーへの参加だけが手段ではありません。自分の親や兄弟、サークルや部活、アルバイト先の先輩など、身近な人が仕事をしています。テレビでは、社会人が活躍している姿を描いた番組が数多くあります。また、実在の企業を題材にした小説やドラマもあります。実際に働く社会人のリアルを知ることは、行動次第でいくらでもできます。

そこで得られた情報を参考にし、実際に就活で企業の人たちと会ったうえで、自分が思い描く理想の社会人の姿を、具体化していけばよいでしょう。

子どもや若者が芸能人やプロスポーツ選手に憧れを持ちやすいのは、そこで輝いている人の姿を目にする機会が多いからだと思っています。でも実際は、普通の社会で働く人々の中でも、表に出ないだけで、とても多くの人が輝いている姿を見せていることは、間違いありません。

就活を始めるときには、漠然としたビジョンさえあれば十分です。そのビジョンをより育てていくために、さまざまな企業、仕事、そこで働く人々に触れる機会を積極的に持つようにしてください。

豊川 晴登 人材ビジネス企業 人事・採用担当

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とよかわ はると / Haruto Toyokawa

1974年生まれ。ベンチャー、中小、大手上場企業など複数の企業に勤務し、小売、金融、保険、アウトソース、人材等の事業領域で人事を中心としたキャリアを積む。事業責任者、上場企業の執行役員等の経験を経て、現職に至る。GCDF-Japanキャリアカウンセラー。

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