BMW3シリーズの安全を支える「カメラ」の正体 メガサプライヤーのZFが取り組む安全技術

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ただ、実際問題でいうとAEBSはできれば使いたくない機能である。そういう意味ではACCやレーンキープといった関連機能に注目が集まるが、ズバリAEBSの性能が高いモデルは関連機能も優れていると判断してもいいのだろうか。

「それは自動車メーカーに確認してみてください(笑)。1つ言えるのはACC/レーンキープに代表される運転支援は、AEBS同様に自動車メーカーが力を入れて開発しているデバイスです。その高い機能要求をサポートするためによりよい認識性能を持つカメラを開発・供給すること、それがわれわれZFの役目だと認識しています」(飯田氏)

「360度見たい」というニーズ

ちなみにTriCamから将来的に4つ、5つとカメラの数がさらに増えていく可能性はあるのだろうか。

飯田氏は「システム提案ができるサプライヤーを目指している」と強調する(筆者撮影)

「昨今の状況から考えると『360度見たい』というニーズはあると思います。もちろん技術的には可能ですが、そのうえでの課題は車両の意匠性やドライバーの視界を失うことなくカメラを搭載することであり、そこは自動車メーカーの知恵・経験をいただきながら進めることが重要ですね」(同)

最後にカメラに関するZFの強みはどこにあるのかを聞いてみた。

「ZFのスローガン『See Think Act』でいうように、われわれはシステム提案ができるサプライヤーを目指しています。現在、国内外の自動車メーカーとグローバルで先行・量産開発を進めていますが、その経験を活かした『応答性・柔軟性』が強みではないでしょうか」(同)

山本 シンヤ 自動車研究家

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やまもと しんや / Shinya Yamamoto

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“わかりやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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