――山崎監督のフィルモグラフィはいくつかの傾向があるように思いました。1つは歴史もの、1つはフルCGアニメ、それから『ALWAYS 三丁目の夕日』や『DESTINY 鎌倉ものがたり』など、西岸良平先生の作品もあります。
SFというラインもありますよ。『ジュブナイル』や『Returner リターナー』といった作品はそういう部類に入ると思います。むしろ「CGアニメ」「歴史もの」「SF」というカテゴリーになるのではないでしょうか。
――そういう意味で、今回は歴史ものということになると思うのですが、原作の三田紀房とはお話をされたんですか。
ええ、こちらがビックリするほど喜んでくれたので、よかったなと思っています。
――次は「ドラゴン桜」や「インベスターZ」の劇場版を作ってくれと言われたりはしなかったんですか。
それだとCGがほぼないですからね(笑)。チームを食わしていかないといけないんで。CGを使わなくてもいいと思うくらい好きな原作なり、自分で思いついた物語があればいいんですけど、やっぱりVFXも好きなんで。それがないと、自分の自慢の武器が使えないという感じはありますよね。
キラキラ青春ものはVFXの使い方がわからない(笑)
――今回も冒頭の戦艦大和の戦闘シーンはものすごい迫力でしたからね。
今回は本当に、冒頭の戦艦大和のシーンがなかったら、あやうくVFXを使わない映画になったところでした。基本は会議が中心となる映画なので。ただVFXのカット数は、いつもは400とか500くらいなんですが、今回は200カットくらい。近年、僕がやった映画の中では少ないほうだと思います。しかし、そうとは思えないくらい、とくに頭の100カットは本当に大変な作業でしたね。
――『ルパン三世 THE FIRST』は年末に公開予定となっていますが、今後はどんな作品を手がけたいという構想はありますか。
あまり似たジャンルばかりをやりすぎると、つまらなくなってしまうのではないかという気がしていて。できるだけいろんなジャンルにチャレンジしたいなと思っています。
――キラキラの青春ものとかもいかがですか。
1回やってみたいんですが、VFXの使い方がわからないんですよね(笑)。使う予算に見合ったものということになるんで、そうすると、リクープ(回収)のハードルが上がってしまいます。そうすると大変かなと思っています。
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