人気子供服マザウェイズ、「突如倒産」のわけ

SNSで「マザウェイズ・ロス」、復活切望の声

信用調査会社の帝国データバンクによると、破産手続き開始の決定を受けたのはマザウェイズ・ジャパンと関係会社の根来(大阪市)、ネイバーズ(同)の3社。マザウェイズ・ジャパンは1991年に設立、2019年1月期の売上高は約81億円だった。破産管財人を務める弁護士事務所によれば、3社合計での負債は70億円程度。ブランド売却などの可能性については「未定」という。

突然の倒産劇に、アパレル業界内でも衝撃が走った。売り上げが苦戦していたことは一部で知られていたものの、子供服メーカーの幹部は「あまりに急な倒産で驚いた」と語る。実際、マザウェイズは今年3月にも大阪市内や群馬・前橋市内に2店舗を新規出店しており、表面上は倒産の兆候がほとんど見られなかった。

子供服市場での競争厳しく、資金繰りが悪化

だが、複数の関係者によると、マザウェイズの昨年秋冬シーズン(2018年10~12月頃)と今年春先(2~5月頃)の売上高は、前年同期比でそれぞれ10%以上も減少。同社は10社以上の金融機関から多額の借り入れを行ってきていたが、売り上げが減る中で支払い利息負担ものしかかり、資金繰りが厳しくなったようだ。

倒産の背景の1つにあったのが、子供服市場での競争の激化だ。マザウェイズでは、新生児から小学校高学年(身長150センチ)までを対象とした衣服と雑貨を展開していた。はやり廃りが激しいアパレル業界だが、子供服の場合はトレンドの変化による影響が少なく、子どもの成長に合わせた買い換え需要も見込める。

だがその半面、成長の早い幼少期は1つの商品を着用できる期間が限られるため、顧客の低価格志向が強い傾向にある。急速な少子化が進む中、国内の子供服市場は「限られたパイのシェアの取り合いで価格競争が年々激化している」(大手アパレル幹部)のが実情だ。

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