ワークマンがついにカジュアル店を出すワケ バイク乗りや妊婦に「機能性ウエア」が人気

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作業着専門店として圧倒的なトップシェアを誇るワークマンがなぜカジュアルウエアに進出するのか(筆者撮影)

ワークマンがカジュアルウエア事業を強化する。ベイシアグループの中で作業着、特に建設技能労働者向け衣料品の専門店として知られている同社は2018年3月末現在で全国821店舗をかまえており、作業着専門店としては圧倒的なトップシェアを誇る。2018年3月期の売上高は前年比7.3%増の797億300万円、経常利益は10.4%増の118億5600万円と絶好調。そんなワークマンがなぜカジュアルウエアに進出するのか――。

「ライダー」から火がついた

ワークマンのカジュアルウエア参入の歴史は新しい。きっかけは2015年、1着の防水防寒ウエアからだった。建設作業員や交通誘導員などの屋外作業員向けに作ったPB商品「イージス」が突如売れ出し、売り切れを起こす店舗が続出した。このようなことは前例がなかったため、本部関係者は首をひねりながら調査してみると、一般のバイクユーザーが防寒着として買い求めていた。

ライダーから火がついた「イージス」シリーズ。高い防水防寒性とストレッチ性能により、釣り人たちにも人気が広がった(ワークマンカタログより)

もともと屋外の過酷な環境下で働く作業員向けに作ったウエアなので、防寒性・防水性が高いうえに汗を逃がす高透湿性も備え、さらに軽量で動きやすい高機能ウエアだったが、それがライダーにとって冬場のツーリングや日常の通勤にも最適と口コミで広がっていったものだった。夜間作業員用に目立つカラーにしたのも、一般ライダーにとっては受け入れやすかった。

しかも、6800円と価格も安い。一般的に、バイク用の防水性を持つ防寒着は数万円はするからだ。ライダーに注目されたことがきっかけで、ワークマンブランドは各種のスポーツ愛好者、特定の趣味人たちに口コミで広がってゆく。

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