「車輪」がこんなにも奥深いと知っていますか

この蘊蓄100章は思わず人に話したくなる

21. ただし当時使用されたゴムは生ゴムで耐久性に乏しく、最高速度は時速30㎞程度、長時間走行するとゴムが焼けて煙が出たという

22. 車輪の歴史を発展させたゴムを発見したのは探検家クリストファー・コロンブス

23. 1845年R.W.トムソンが空気で膨らませたゴムを外周につけたタイヤを考案したが実用化には至らなかった

24. 空気入りタイヤが世に広まったのは、1888年にスコットランド出身の獣医師J.B.ダンロップが息子の自転車用に使用して実験したことがきっかけ

25. この空気入りタイヤをミシュラン兄弟が初めて自動車に採用し、1895年に全行程1179㎞の耐久レースに出場

26. そのレースで、ミシュランはパンクが多発しリタイヤしたが、走行中のスピードは優勝者の平均時速の2倍以上にあたる時速61㎞を記録した

27. この実績により翌年のレースでは大半の車が空気入りタイヤを装着して出場したという

カーボンブラックの登場により飛躍的に耐久性が向上

28. 1912年にゴムの添加剤としてカーボンブラックが登場、タイヤの耐久性が大幅に向上した

29. カーボンブラックはもともと印刷のインクに使用されていたもので、これによりタイヤの色は黒になった。それまでのタイヤは白または飴色だった

30. 1920年前後にすだれ織りコードがタイヤに使用されるとタイヤの強度と性能がさらに改善、寿命は大幅に伸びた

31. 1948年にはミシュラン社がラジアルタイヤを発表。タイヤコードを円周に直角に配置し、従来の斜めに交差していたバイアスタイヤよりもタイヤ寿命は倍増

32. 現在は自動車、自転車から航空機、列車(一部)まで、地上を走る乗り物に空気入りゴムタイヤが使われている

33. 日本では『日本書紀』の紀元400年頃の履中天皇紀に天皇の車を作る部族を指す車持部という名が見られる

34. また雄略天皇の代に牛に引かせる輜車が用いられていたとの記述も残されている

平安時代に普及した「大八車」(写真:YNS/PIXTA)

35. 日本最古の車輪は飛鳥時代の磐余遺跡の出土品で、復元すると直径110㎝、12本のスポークが入ったもの

36. 奈良時代には人力の荷車「力車」が登場

37. 平安時代には絵巻物などに描かれている牛車が貴族の乗物、権威のシンボルとして利用された

38. また平安時代には人力荷車の「大八車」が普及

39. アメリカには15世紀に入るまで車輪は存在しなかった

40. 基本的な車輪の構造はタイヤ、リム、スポーク、ハブ

次ページ車輪の技術は産業の発展の基となった
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