35歳で農家継ぎ会社員時代より稼ぐ男の仕事観

亡き父の田でドローン操り次世代稲作を探る

最新テクノロジーを使えば、農家でも効率的に稼げる手段はある(写真:YsPhoto/PIXTA)
人生一度きり。定年までいまの会社にしがみついたままでいいのか。ノルマに追われ、上司と部下の人間関係に悩み、リストラにおびえるくらいなら、自分の好きなことをしたほうがいいのではないか――。
『さらば! サラリーマン 脱サラ40人の成功例』(元記事は月刊誌『ウェッジ』の連載)から、亡き父の田でドローン操る次世代の稲作に取り組む数馬誠司さんの脱サラストーリーを紹介しよう。

やり方によっては農業は儲かるのではないか、自己判断で農閑期の冬にはまとまった休みが取れそう、など、これまでの農業への考えががらっと変わりそうなのが石川県白山市、数馬誠司さん(41歳、記事執筆当時)の話である。

数馬さんは自分がやっていることを快活に語っているだけで、別に「農業愛」を煽っているわけではない。だが、なぜか話に惹き込まれる。若くて、将来、何をやるか迷っている人なら、「俺も農業をやってみるか」と思うかもしれない。

35歳のとき決心し、サービス業から農業へ転身

数馬さんは兼業農家の生まれだが、35歳まではコピー機のサービスマンだった。農業という点では、父親の手伝いでコンバインで収穫された約30キロの籾袋を運んだり、稲刈りを手伝ったりした程度らしい。

親の手伝いよりラジコンの車に夢中だった。小1から始め、中1ではオフロードのレースにも参戦した。オンロードもやり、一時はドリフト走法(車の尻を滑らせて走る)に熱を入れた。市販品の改造にも取り組み、モーターの銅線を巻き替えたり、エンジンのパワーアップまで手掛けたというから本格派である。

車が好き、ラジコンが好き、機械をいじるのが好き、修理が好きという傾向は成人後、コピー機のサービスマンでも役立ったし、無人ヘリやドローンを飛ばして薬剤散布や播種をする今の農業にも役立っている。

小学生のころから体が大きく、中高ではバスケットボールをやった。今でも体には自信があり、2~3時間睡眠を何回か繰り返す断続睡眠を続けている。

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