他方で、日本の不動産会社がラボを本格的に展開するのは今回が初めてだ。マンション、オフィス、商業施設、ホテル、物流施設に次ぐ6番目の開発の柱として、「スピード感を持って拡大していきたい」(三枝氏)。採算にしても、通常の物件と同等の利益水準を念頭に置く。
ただ、三井不動産がラボを開発する目的は、単なる賃料収入だけにとどまらないようだ。
「ハード」の時代は過ぎた
マンションやオフィスを開発する不動産会社としての印象が強い同社だが、実はある危機感を抱く。「ハード(建物)の時代は過ぎた。これからはスタートアップのコミュニティーを形成し、新しい産業を興すことがデベロッパーの使命」(北原義一副社長)。
足元では同社の業績は好調で、2019年3月期の純利益は1686億円と過去最高。だが人口減少や働き方改革の影響で、これまでの不動産ビジネスは早晩転換を迫られる。そこで同社は、ハコを作るハードだけでなく、コミュニティーの場を提供するソフトへと力を入れる。
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