EC化率を50%にまで上げたい
小野:では、そろそろ時間もなくなりましたので、4名の方から、今後のEC、小売の未来について締めのメッセージをお願いします。
北川:先ほどから「感情価値」「おもてなし」といった言葉を使ってきましたが、やはり、そういった思いですね。例えば、僕、最近思ったのが、フランスで5大シャトーってあるじゃないですか。5大シャトーは、日本でもフランスでも愛されていますが、フランスのローカルのシャトーの中には、すごいいいワイン作っているんだけれども、たまたまフランス人の口に合わない、みたいなこともあると思うんですね。そういったものが、中国や日本ではバカ売れするかもしれません。
そういった思いを拾っていきたいと思っています。楽天はグローバルで勝ちにいくと高らかに宣言していますので、そういった思いを共有して、店舗さんと一緒にやっていけたら非常に楽しみだと思っております。
小澤:Yahoo!ショッピングは、ここで200〜300億円大損をこきまして、みなさまと共存共栄、我々を使い倒していただきたい。みなさまの発展がECの発展であり、ヤフーは土台で構わないと。こうなります。
ここにいる経営陣(=川邊)が、「201×年までに利益を倍にする」なんて言うものですから、ヤフーばっかり儲けやがって、ということになりますが、大損こいて、Eコマース盛り上げて参りたいと思います。楽天さん、アマゾンさん、伊勢丹のために何ができるか。それだけを考えて、やって参りたいと思います。ここにいらっしゃる皆さまがたも、ひとりひとりが一店舗です。ぜひYahoo!ショッピングにご出店いただき、家計の足しに、企業の収益の足しにしていただければと思うわけであります。今日はどうもありがとうございました!
川邊:10月7日に、孫さんが「今までのヤフーは間違っていた」「Eコマース革命やります」と宣言して、ある意味すごくすっきりしました。おそらく、日本のECもこれで、大仰なこと言うと、すっきりしたんだと思うんです。というのは、今まで、楽天、アマゾンがいる中で、特にヤフーに関しては、楽天と組むの? アマゾンと組むの? どうするの? みたいなことを、ずっと取材などでも言われていましたし、自分たちでも思っていました。今回の宣言で、立ち位置が非常にすっきりしたなと。
今の小澤さんの話にもあったように、日本で物を売る人たちすべてに貢献するという、メディア的な立ち位置が、これではっきりした。我々も、その立ち位置のなかで、タオバオなどとも連携しながら、我々は引き続き研鑽を深めていきます。今8〜9%の日本のEC化率を、まず3割、そのあと50%くらいにまで持っていって、みんなで盛り上がっていきたいなと。ありがとうございました!
大西:当社はECの比率が1%くらいしかなくて、これを少なくとも10%くらいまでに上げたいと思っています。アメリカは、百貨店業態全体の中でEC率が50%ですから。10%まで上げていくために、いろんな方とコラボレーションして、みなさんの技術力であるとかノウハウというものに対し、我々はどれだけコンテンツで寄与できるかというのがポイントになると思います。
あと一つ、(モノの消費の)約135兆円のうち、百貨店は6兆円でわずか5%です。今後その5%をどこでやっていくのか。リアルな店舗がなくなるとは思っておりませんので、リアルの店舗は、自分たちのノウハウで培ったコンテンツを店頭できちっと展開する、ということですね。やっぱり、リアルの店舗の魅力度を増していくということが、大前提としてあるのかなと思います。
いずれにしてもいい経験をさせていただきまして、本当に楽しい会議でございました。これをきっかけに、私も含めて当社の今後の方向性が、少しそちらへ向かっていけるといいなというふうに思います。今日はどうもありがとうございました。
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