ベンチャーに、経営は必要なのか?
岡島:皆さん、こんにちは。このセッションは、「強い経営チーム・組織を創る」というテーマになっています。
まずスピーカーの方を紹介させていただきます。GMOインターネットの熊谷正寿会長兼社長、安田昌史専務、LINEの森川亮社長、落合紀貴執行役員です。そしてヤフーから、本間浩輔ピープル・デベロップメント本部長、そして、川邊健太郎副社長です。私は、経営チーム強化のコンサルタントをずっとやっているご縁から、本日はモデレーターを務めています。
今日は600人ぐらいの方が会場にいらしているとのことですが、企業のステージもきっと色々なんだろうなと思います。コンサルをやっている私が言うのも何なんですが、私は「成長はすべてを癒やす」 と実は思っています。事業開発を一生懸命やられているベンチャーにとっては、「経営って本当に必要なの?」という面もあるのではないかと思うんです。
スピードがこれだけ早くなってきて、環境の変化が激しいと、やっぱり分散の経営、権限委譲というのが、イノベーションをどんどん生んでいくためのテーマとして、きっと皆さんの中にあるはずです。
「小さな政府でいいじゃん、経営そんなにいらないんじゃない?」という議論がたくさんあると思っていた矢先、ヤフーさんが「爆速経営」を打ち出されて、外から私が拝見しているだけでも、ものすごく変わった。温度感も含めてスピード感も変わった感じがありました。「何でこんなに経営チームが変わると変わるのかな」ということについても、今日は伺っていきたいと思います。
まず最初のテーマは、「ベンチャー企業に、強い経営チームは必要か?」。このテーマについては、きっと一番強い経営チーム論を持ってらっしゃるであろう、GMOさんからまず伺っていきたいと思います。
アジェンダとしては、経営チームをどういうふうに強化してこられたのか、あるいは、経営チームの役割とはどんなものなのかを、熊谷さんと安田さんと、うまく役割分担してお話いただければと思います。経営の役割を、熊谷さんはどんなふうに思っておられるのかをちょっと教えていただけますでしょうか?