アマゾンの超速配送を支える“逆転の発想”

ロボットで2~4倍の処理が可能に

アマゾンの超スピード配送がさらに早くなる?

キヴァ・システムズと言う名前は聞いたことがなくても、アマゾンの配送センターを支えている技術と言えば、誰でも聞き耳を立てたくなるだろう。しかもキヴァ・システムズはただの技術ではなく、ロボット技術でアマゾンの競争力を背後からサポートする。ミック・マウンツは、そのロボット技術を考案した人物だ。

マウンツがキヴァ・システムズを創設したのは2003年。2012年にアマゾンは同社を7億7500万ドルで買収した。その技術にほれ込んでのことだ。

逆転の発想

それでは、キヴァ・システムのロボットはいったい何をするのか。簡単に説明しよう。

これまで配送センターでは、作業員が忙しく倉庫内を歩き回るのが普通だった。商品はそれぞれの棚に整頓されているが、オンライン・ショッピングなどで客が注文する商品はまちまち。作業員は方々の棚に商品を取りに行くのが当たり前だった。複数の商品が注文されると、それらがまとまって並んでいることはまれなので、その場合は箱を持っていくつもの棚へ向かわねばならなかった。

やや進んだ配送センターならば、ベルトコンベヤーを設置したりして、作業員が歩き回る範囲を担当ごとにうまく区切り、歩き回る無駄な時間を多少はカットしていただろう。それでも、商品があるところへ作業員が向かうというのが前提だった。

キヴァ・システムズはこれを逆転させた。つまり作業員の元へ商品がやって来るのだ。それを運んでくるのがロボットだ。

ロボットと言っても、同社のロボットは低い箱のようなかたちをしている。別に手足がついているわけではない。だが、やることは強力だ。何と言っても、商品の入った棚をそのまま持ち上げる。そして棚ごと作業員の元へ持って来る。作業員はその棚から商品を抜き取り、目の前に準備された箱に詰めるだけだ。複数の商品が注文されていれば、複数のロボットが複数の棚を順々に持って来るので、それを順々に詰めるだけ。用事が済んだ棚は、ロボットがまた元へ戻す。

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