27歳の今がチャンス
はじめに、質問者の方には「30歳でどういう自分になっていたいか? 35歳でどういう自分になっていたいか?」について考えていただければと思います。
質問者の方は日本に一時帰国すると、友人が仕事に頑張っていたり、家庭を手に入れている姿を見てうらやましく感じるとおっしゃっていますが、その友人たちからすれば、海外での客室乗務員としての暮らしはまさにあこがれの対象であり、うらやましく思っているかもしれません。おそらく日本の友人から見たあなたの生活は、フィガロジャポンかCREAのリゾート写真のイメージでしょう。実はananの「新しい私になる!」特集的な状況だとは思わないものです。
といった感じで、たぶんいろいろな考え方があって、人には人の数だけ幸せの形があるので、ご自分の幸せの定義だけが大事です。いただいた文面からすると質問者の方は契約制客室乗務員の方かと推測します。もしかしたらあこがれて手に入れた客室乗務員の生活も、将来を考えると不安だというのであれば、30歳、35歳で仕事とプライベートを含めたライフスタイル全体で、どうなっていたいのかについて考えるべきです。
今のご職業は「潰しが利かない」と思うのであれば、まったく違うキャリアを始めるのは27歳の今がチャンスだと思います。人は思ったときに変われますが、就職は相手(企業)あってのことなので、自分だけでは決められません。どのように就職先を選んでよいかわからないまま、一方で安定を求めるのであれば、規制業種であったり、人員削減をしたことのない業種であったり、とにかく安定だけを考えて正社員になるために就職活動をしましょう。契約社員のような非正規雇用者の地位は非常に不安定です。
もしも正社員であれば、会社が経営危機に陥らなければ、整理解雇のような人員削減はできません。通常は企業が「整理解雇」するには「4要件」が必要になり、それらは、①会社が経営危機にあり人員整理が不可避、②希望退職の募集など解雇を避けるために最大限の努力をした、③解雇される社員の人選が妥当、④従業員に十分な説明をし、解雇手続きが妥当である――のような要件になります。
これらを満たさないと会社側は「不当解雇」とされるおそれがあるため、正規雇用者はなかなかクビにされず、まずは割増退職金の支払いによる早期退職者募集が実施されます。非正規雇用者はこんなふうに守られることもなく、解雇や雇止めが行われます。これが正社員と非正社員の違いです。
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