これまで就活ではほとんど見向きもされなかった、大学の成績。昨年12月に始まった就活から、多くの大企業がエントリー時に成績表の提出を求め、エントリーシートに並ぶ重要資料として活用を始めるという。これによって、大学の側も大きな変化にさらされる。今回は、大学はどう変わるのかについてみていきたい。
これまでの連載で、企業が採用選考において「成績表」を活用し始めたことをご説明しました。このことは、NHKや日経新聞でも紹介されましたので、そちらをご覧になった方も多いと思います。
今回は、この変化が大学教育にどのようなインパクトを与えるのかについて、ご説明していこうと思います。
企業が、大学の授業に詳しくなる
企業が成績表を活用し、学業についての質問をするようになると、企業は個別の授業の内容や評価の厳正さについて、徐々に情報を蓄えていくことになります。
たとえば、
「○○大学の経済学部は必須科目が厳しく、学生のほぼ全員がその授業だけは真剣に受けている。さらに、テストも論述形式で、地頭のいい学生でないといい評価は取れないらしい」
「××大学の法学部は、憲法の授業だけは学生全員が真剣に受けているようだ」
などです。また、大学成績センターが提供している大学成績データサービスでも、企業からも学生からも「評価のバラツキのある授業」が見られるようにしていきます。
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