家電各社が熱視線、"ライフログ"とは何か

「スマホの次」を読み解くキーワード

ソニーのウエアラブル端末「Core」。リストバンドのように、腕に付ける

1月7日~10日に米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「インターナショナルCES」。そこで、ソニーの平井一夫社長が強調したことがある。

「(今回発表した)ライフログツールは、いろんなアクティビティを全部記録できる。そのアプリが楽しい、面白いと評価してもらうことがまず大事だ」

ソニーがCESで発表した小型のセンサーデバイス「Core」は、ソニーが新たに展開するウエアラブル(身に着けられる)商品群の一つ。加速度センサーなどを搭載していることが特徴で、リストバンドなどと一緒に身に着ければ、どれだけ歩き、いつ自転車や自動車に乗ったかといった移動の記録や睡眠の記録、どんな音楽を聴いたか、写真を撮ったかといった生活全般の記録まで、スマートフォンと連携しながらアプリ上に記録できる。

「スマホの次」と期待されるウエアラブル端末が注目された今年のCES。ウエアラブル端末といっても、リストバンド型、眼鏡型など種類はさまざまだが、その中のキーワードの一つとして、生活全般を記録する「ライフログ」という言葉や考え方を筆者は頻繁に耳にした。パナソニックもCESで、耳に着用する4K対応ウエアラブルカメラの開発を発表。「われわれが発表したカメラは、記憶をどう残していくかというのに近い」と津賀一宏社長は言う。「ライフログ」という言葉こそ使わなかったが、記憶を残すという特性を強調した。

あらゆる情報を記録する

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パナソニックの耳に着用するカメラ

生活全般の記録を指す「ライフログ」は、専門家の間では以前から大きな期待を寄せられていた分野だ。

同分野の第一人者で、米マイクロソフトの首席研究員であるゴードン・ベル氏は、2010年の著書『ライフログのすすめ』で、自身が目にした景色や訪れた場所、医療カルテなど、あらゆる情報を電子的に記録している自身のライフログ生活を踏まえ、「ライフログの世界は来るべくしてやってくる」と述べている。

「今はどんなテーマでもウェブ上で調べることができる。これからはそんな手軽さで、過去に手に入れた知識のどんな部分でも、交わした会話の一部、目にした文書、訪れた場所、会った相手を自分の電子記憶から検索できるようになる」(『ライフログのすすめ』より抜粋)

ゴードン氏はライフログのメリットについて、自分の仕事への取り組み方を把握することによる生産性の向上、また電子記憶による健康の管理、さらに電子記憶に知識を保存し、必要なときに参考にするような生涯学習への効果など、個人的、かつ社会的な意義があると説いている。

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