iPhoneも筒抜け?コネクテッド社会の闇 個人情報めぐるNSAとIT企業のせめぎ合い
2013年の年末、衝撃的な報道が駆け巡っていた。NSAが開発したソフトウエアを通じて、アップルのiPhoneに遠隔でアクセスしデータを取得することができる、いわゆる「バックドア」が存在していると報じられたのだ。これに対してアップルは即座に反論し、NSAと協業したことなく、バックドアの存在も確認していないと主張している。
2013年6月、NSAの活動に参加していたエドワード・スノーデン氏が香港で、「NSAがインターネットを流れる情報を傍受していたこと」と「米国の同盟国を含む世界各国の情報を収集していたこと」を暴露した。後者については国際的な問題となったが、米国内では前者のインターネット上を流れる情報の収集について、引き続き注目が集まっている。
そんな中で、人気のあるスマートフォンがNSAによって解析可能だったというニュースは、セキュリティを確保するためにiPhoneを選んだというユーザーにショックを与えるとともに、NSAへの疑念をますます大きくする結果となった。
暴露合戦や事実確認の行方そのものにも興味はあるが、それ以上にインターネットの使用自体に抵抗感を感じ始める人もいるだろう。こうした疑心暗鬼が、これまで革新的な企業やサービスを生み出してきたインターネットを“死の世界”へと変える可能性を指摘する意見も説得力を増している。
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