「ほぼ仕事」教師が部活動に縛られる根深い事情

自由であるために制度化できない?

放課後の部活動が、中学校教員を圧迫している(写真:Fast&Slow/PIXTA)

中学校教員の多忙化を語る際外せない、部活動。

2016年度、文部科学省が公立学校教員を対象に実施した「教員勤務実態調査」。この調査では業務内容別に、1日あたりの学内勤務時間を調べている。

中学校教員の土日の業務で最も長かったのは、部活動で2時間9分。2006年度の前回調査から1時間3分も増加している。

しかし法律的には、部活動は授業のような必ずしなければならない“教員の仕事”とは言い切れない。

それでも部活動が拡大・定着していった背景にある歴史や、教員たちのジレンマについて、部活動に関する研究や著作のある、早稲田大学スポーツ科学学術院の准教授・中澤篤史さんに話を聞いた。

あいまいな存在、部活動

――ズバリ、部活動は教員の仕事なのでしょうか?

部活動について一言で言うと「自主的な課外活動」です。学習指導要領にそう書いてあります。では、法令制度で部活動はどう位置付けられているかを見てみると、実は「部活動をしなさい」と書いている法律はないんですよ。

当記事は「リディラバジャーナル」からの転載です(元記事はこちら)。同サイトは有料会員制メディアです。リディラバの考え方はこちらをご覧ください。

教育法体系は上位のものから、日本国憲法、教育基本法、学校教育法、施行令、施行規則という流れになっているんですが、どこにも「部活動をしなさい」とは書いていない。最後の最後、学習指導要領で「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動」はいいところがあるね、でも問題もあるね、ちゃんとしましょうね、といったことが書かれています。

つまり、法律的に部活動は、授業のような必ずしなければならない“教員の仕事”と言い切ることはできないんですね。でも、実際には多くの学校で行われ、教員たちは顧問として指導し、大会の引率などを行っている。部活動は非常にあいまいな存在です。

次ページ部活動拡大の背景にある“自主性”
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