アマゾンやめ「実店舗」で成功した49歳男の人生

「元通販のプロ」が実店舗にこだわった理由

カセット一つひとつにつけられた角田さんお手製のPOP(写真:OCEANS)

「辞めるときはもったいないとか、信じられないとか、いろいろ言われましたね。今の時代にこんなバカなことを始めようとする人はいないですから」

そう言いながらも、角田さんの表情には余裕が浮かぶ。アマゾンを辞めて、“成り立たないビジネス”を成り立たせるまでのストーリーを追った。

音楽バイヤーを経てアマゾンへ

幼い頃から音楽好きな子どもだったという角田さん。音楽を聴く原体験は、カセットテープからスタートしている。

「ジャンル問わず聞いていたので、学生のときはとにかく音楽に詳しい人、っていう位置づけだったと思います。頼まれてカセットテープを録音することも、よくやっていましたね」

大学卒業後は「WAVE」というレコードショップに就職。マニアックな品ぞろえで有名な大型店だった。限られた情報源の中で海外の音楽雑誌などを読み込み、どの店よりも早くいいアーティストを発掘したい!と夢中になった。バイヤーとして活躍した角田さんは、ここで生涯の伴侶となる女性とも出会うことになる。

その後に入社したのは、テレビゲーム販売チェーン・明響社。音楽商材に本腰を入れようとしているところだった。1990年代に入り、音楽のメインストリームは完全にCDになっていた。

「明響社は上場したりすごくいい時期もありましたが、4年ほどいて、会社の業績が悪化してしまった。そこで次に僕が入ったのがアマゾンでした」

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