「街」視点で考える湾岸タワマンに住む選択

東京の街での生活を楽しむなら下町がいい

では湾岸の「タワマンタウン」に住む、ということをどう評価すべきでしょうか。

タワマンタウンを選ぶ際には注意すべきポイントが多くあります。湾岸のタワーマンション街は、工場の跡地などを新しく開発したケースが多いため、どうしても古くからの住宅街に比べて環境が見劣りします。周囲に薄暗い倉庫街が残り物流トラックが行き交ったりするなど、必ずしも良好な住環境が確保されていないケースも多いのです。

一方、敷地が広いため、樹木や散策道を整備し、低層部に豪華なプールやジム、キッチンスタジアムや来訪者用の宿泊施設、ラウンジやコンビニ、バーやカフェなどを設えたりして、建物内にいるだけで生活上の満足もかなり得られるようになっています。

街の体をなしていない

タワーマンションが林立する地域では、実は街の体をなしていない、という問題があります。タワマンの街では、別のマンション住民との交流がなかなか生まれないのです。子どもの学校を通じて、もしくは地区のイベントを通じて、といった機会があるとは思いますが、やはり一般的な東京の「街」と比べれば人との付き合いは限定的です。

一部では町内会などを組織し、成果を上げているマンションもあるようですが、1棟1棟が1つの「街」のようになっているために、なかなか地域内での意思統一が図れない、というのがタワーマンションの特徴です。

また一般的なマンションの場合、同時期に分譲され、ほぼ同じ価格帯の部屋が販売されることから、住民層の経済状態や趣味嗜好があまり変わらない傾向にありますが、タワーマンションでは高層部と低層部で相当の価格差が存在します。

とりわけ湾岸部は眺望がよいということもあり、高層部を外国人投資家が購入するケースが多くあります。また日本人富裕層が相続対策を目的として購入するようなケースも多いため、住民層や購入した目的が棟内でも多岐にわたっています。

住民層が多岐にわたることを「デメリット」とは言い切れませんが、マンションの場合、あくまで区分所有者が一体となって運用していくコミュニティーですので、管理組合などで議論がかみ合わないケースはなるべく避けたいところです。

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