日本の観光業は「生産性向上」最高の教科書だ 令和ニッポンの勝算と課題は「観光」でわかる
「世界第10位」に躍進した日本の観光業
今回から何回かに分けて、日本の生産性向上のモデルケースとも言うべき「観光」をテーマに、寄稿していきます。お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
まずは、日本の観光客誘致の戦略が現状どうなっているのか、確認しておきましょう。
一言でいうと、日本の観光客誘致戦略は非常に順調に進展しています。2017年には、日本は観光収入で世界第10位となり、世界ランクで念願のトップテン入りを果たしました。対前年比で、世界全体では4.9%増(現地通貨ベース)のところ、日本の観光収入は14.4%も増えました。これはトップ10カ国のうち、2番目の増加率です。
日本の観光収入は、2013年には21位でしたので、わずか4年間でトップテン入りを果たしました。これは非常に目覚ましい成果だと言っていいでしょう。
2017年には、日本の観光収入は第9位のマカオの約96%に達していましたので、2018年にはマカオを超えて第9位になるのではないかと期待されています。この日本の大成功には、世界中が注目しています。
一方、観光客数では世界12位でしたので、「数より収入」「稼ぐ観光」という国の戦略も順調に進展していることが数字に表れています。2010年の観光客数ランキングが第30位、2014年でも第22位だったことを考えると、本当にすごい実績だと思います。
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