アップル流「子どものやる気を最大化する」方法 情熱と才能が交わるスイートスポットを探せ
子どもの「スイートスポット」を見つける
私は何十年も前から、誰もが独自の才能に恵まれていて、誰もが天才の片鱗を内に秘めていると主張している。それは数学の才能かもしれないし、科学、芸術、執筆、問題解決、遊び、あるいはまったく違う何かの才能かもしれない。
教育者も親も、いちばんに目指すべきは、子ども自身に得意なことや学びたいことを理解させ、子ども自身で情熱と才能が交わる「スイートスポット」を見つけられるように手助けをすることだと私は思う。自分が本当に好きなことに対してなら、強いモチベーションを抱くことができるからだ。
教育学や教育学部は、生徒のモチベーションを無視している。その最大の理由の1つは、定量的に測定するのが恐ろしく難しいからだ。テストの点数や成績の平均点を見ても、その子どものモチベーションがどれくらいあるかはわからない。しかし、成功するうえでモチベーションが何よりも大切だと私は思っている。
私は自身の経験や人から聴いた話を通じて、長年にわたってモチベーションの向上に役立つアイデアやヒントをたくさん集めてきた。その中から、生徒のモチベーションを高めるうえでとくに重要なものをいくつか紹介しよう。
1つめは「選ばせる」という考え方だ。学習の仕方を子ども自身に選択させると、学習に没頭する姿勢が長続きしやすくなる。学習に没頭するようになると、その状態を維持したいというモチベーションが高くなる。
生徒のモチベーションは、教えるテーマによって生まれるとは限らない。教え方によっても生まれる。学習体験を楽しいものにすること、没頭しやすいものにすること、学習の対象を自分に関係があると生徒に感じさせること、これらがほぼすべての学習体験の向上につながる。
生徒自身が選ぶという意味では、重圧についても同じだ。
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