子供には子供の世界がある
「厳しい躾」との線引きに悩んでおられるようですが、別に厳しくなくても良いのではありませんか。甘えをたっぷり受け止めながら、他人に迷惑をかけないマナーやよい生活習慣を身につけるための躾を、みなさん根気よくしておられますよ。
私の場合は躾を、まだ早いと後回しにしたり、自分でさせるべきことを私が先にやってしまったりして、結果的に子供たちには随分苦労させてしまいましたが。
「些細な環境の変化」でご機嫌が悪くなるのも普通ですね。大人にしてみれば「些細」でも、子供の目からすれば些細ではなく、戸惑いを堪える子、機嫌が悪くなる子などさまざまです。私にも今思い出せば些細なことですが、いろいろ面白いことがありました。
末っ子が幼稚園児のときに、高原への春合宿で夜が寒いので、ジャージーの上着着用との指示がありました。2日後、初夏のような熱い昼下がりにバスから降りてきたジャージーを着たままの息子は汗をタラタラ、ゆでダコのように真っ赤な顔をして泣きたいのを我慢しています。先生がどのようになだめても、シャワーの時以外は絶対にジャージーを脱がなかったそうです。先生いわく「お肌をみせるのが恥ずかしかったのね、きっと。子供っていろいろですよ」。
またある時は、今でこそグローバルエリートのどうのと、大きいことをのたまっているムーギーですが、祇園祭の宵山へ行ったときのことです。大丸前の草野宝石店の前で、ネックレスを買ってほしいと言ってその場に座り込んで泣き叫びます。1㌢に付き1万円もするクワガタを2匹も父親から買ってもらった帰り道での出来事で、この子が欲を出した時は、ちょっと手がつけられない時期(小学校低学年)でした。
私「ここは京都でも有名な高級宝石店で、そんなおカネなんてない!」
息子の泣き叫び「家に大きい金庫があるーっ」
私「あれは金庫が立派なだけで、なかみは空っぽ!帰ったら見せてあげるから!それに男の子がネックレスなんて、人に笑われる!」
息子の駄々をこねた真剣な泣き叫び「クロマティーがネックレスしてるーっ」(確かに当時巨人軍で活躍していた、息子が憧れていたクロマティーはネックレスが似合っていました)。良きにつけ悪しきにつけ、大人にない発想をするのが子供です。
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