「キャプテン翼」カードゲーム開発者の劇的人生 "カードゲームの神"が天職に転職できたワケ

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トレーディングカードゲームはたくさんのタイトルが発売されており、タカラトミーでは「デュエル・マスターズ」「WIXOSS-ウィクロス-」「キャプテン翼」などを扱っている。

世界大会に招待される“プロプレーヤー”が存在する

――まず、和田さんは元プロプレーヤーということですが、そもそもプロプレーヤーが存在していることに驚きました。それは、どういったものなのでしょうか。

「トレーディングカードゲームを始めたのは就職してからです」と言う和田さん(撮影:梅谷秀司)

プロと言っても、賞金で食べていくとかそういう意味ではないです。「マジック:ザ・ギャザリング」の場合、カードを作っている会社がプロプレーヤー認定制度をやっています。地域の大会から世界選手権までトーナメントがしっかり整備されていて、ある一定以上のレベルがプロプレーヤーです。

これは私がプロプレーヤーだったときの話になりますが、プロの中にも、シルバー、ゴールド、プラチナというランクがあります。(いちばん上位の)プラチナになると、年4回のプロだけが参加できる招待制の世界大会に出られて、出るたびに30万円ほどもらえたりします。プラチナは世界で30人くらいです。私はシルバーだったので、プロシーンの入り口に立った程度です。

――和田さんは、シドニー、シカゴ、バンクーバー、ブリュッセルなど世界で開かれる大会に参加されたと聞きました。もともとトレーディングカードゲームを始めた動機は、やはり世界各地に行けることに魅力を感じたのでしょうか。

「マジック:ザ・ギャザリング」のスローガンが「Play The Game, See The World(ゲームをして世界に行こう)」なんです。プロが招待される大会は、アメリカ、ヨーロッパ、南米など世界各地で開かれます。さらに航空券やホテル代が出ます。すごくワクワクしますよね。

始めたのは就職してからです。学生時代の趣味は続けていなかったので、何かやりたいなと。だけど将棋や囲碁は22歳からでは遅い。カードゲームならそんなに本気でやる人なんていないだろうから、結構イケるんじゃないかなと思って始めました。ところが、やってみたら、本気でやっている人ばかりでした。結局、海外で開かれる大会に参加できるまでに、5年近くかかりました。

トレーディングカードゲームの魅力はいろいろありますが、自分の戦略がはまる瞬間があって、そのときはとても気持ちいいです。

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