夫婦で「保活」に挑んだ男性が得た意外な気づき

育休をとったコピーライターの奮闘記

というわけで園をリストアップしようとしたのだが、ここで最初の壁にぶつかった。

認可と認可外の両方を網羅した資料が、公式には存在しないのである(近いものはあるが完璧とは言えない)。区の資料では認可がコンプリートされているものの、認可外の情報は、そこまで責任を持てませんと言わんばかりに不十分だ。

結局、自分の地域の全園一覧を自作することになる。認可外については、地域情報アプリ、区の“子育てコーディネーター”からの情報、「○○(町名)」「保育」で検索、など、あの手この手で情報を集め、Excelの表に整理していった(もっと効率的な手がなかったのかと、今となっては思うが、われわれは基本的に不器用なのだ)。妻と子が寝ている時間を使い、2晩ほどで表は完成した。

「小さな遊び」で心に余裕をつくる

自宅から東西南北の隣町までを射程に入れると、58園。そこから徒歩25分以内に絞り込むと、20の園が残った。これらに電話をかけ、見学のアポを取っていく。結果的に週4~5日×5週間で見学を行うスケジュールになった。と書くと大変そうだが、会社での仕事を思えば、それほどでもない作業である。

子を抱っこし、妻と一緒に毎日見学する。これはこれで、なかなか楽しくもある日々だった。まず園がバラエティー豊かで面白い。ほかの見学者、園のスタッフなどの「社会」を見られるのも刺激になる(0歳児と過ごす育休は、外界と接する機会を失いがちだから)。

わが家の場合、パンや洋菓子に目がない妻の主導で、見学する園の付近のパン屋やパティスリーに寄って毎回おいしいものを買うことがパターンになった。ささやかだが、こういう「小さな遊び」があるかないか、それも夫婦2人で共にできるかどうかで、心の余裕はだいぶ変わってくる。

もちろん、見学を終えるたびに感想を交換して、イメージを共有していく。受験や就職活動と違うのは、こうして二人で言語化できる点だ。

すべての見学を終えたら、あとは申し込み手続きだ。

認可は結局、第6希望までしか記入しなかった。毎日の送り迎え(通勤・退勤の一部に組み込まれる)を想像し、徒歩15分以内に絞るべきだと判断したのだ。認可外は、3園に申し込んだ。細かい呼称で言えば、2つの「認証保育所」(認可外の中で一定のお墨付きを得ている園)と1つの「保育室」(小規模な園)だ。

認可外の申し込みについて、今でも気になっていることが2つある。

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