「元来の日本は、オープンかつ競争志向だ」 『君に友だちはいらない』を書いた瀧本哲史氏に聞く

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──元来の日本的になるには、世代交代が必要ですか。

時代の常識が変わるには時間がかかる。一般にパラダイムシフトは、旧学説の人たちを新学説の人たちが論破したから起こったと考えられがちだが、そうではない。たとえば天動説から地動説へのシフト。旧学説の人たちはそのままずっと天動説を信じ、証拠を見せられても、いやこう見えると反論し続けた。新世代の若い人が地動説を選び、天動説の現存世代が少数派になって、地動説にようやくシフトできた。

つまり大きな考え方の変化が起きるとき、違いがありすぎると旧学説の人は新学説を理解できないので、世代交代があるまで本格的には変わりにくい。そうやって大変化は起こる。これから日本で起こる変化も、世代交代を経て実現するだろう。

──旧世代も大事ともあります。

一方で、世代がただ若ければ変わるのか、というとそんなことはない。明治維新の実現も旧世代のサポートがあればこそだ。世代交代がキーポイントだが、旧世代にもその役割はある。

『君に友だちはいらない』

講談社 1785円 324ページ

週刊東洋経済2013年12月28日・1月4日合併号

塚田 紀史 東洋経済 記者

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つかだ のりふみ / Norifumi Tsukada

電気機器、金属製品などの業界を担当

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