キレやすい人に教えたい「イライラ」の消し方 「6秒」さえ我慢すれば人間関係は好転する

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お客様に怒られたり、無理難題などを言われてイラッとするのは、人間であれば仕方ありません。ですが、イラッとしたままでお客様に言葉を言い返してしまったり、腹が立ってストレートに感情をぶつけてしまうと、後で大変なことになります。イヤな気持ちを表情に出してしまい、その場の雰囲気を悪くすることもあるでしょう。

とにかく、怒りがピークのときに、感情にまかせて相手に接しないことが重要です。人間は、怒りがピークのときになかなか自分をコントロールできません。ですから、あえてこうした意識をつねに持っていることが重要になるのです。

私の場合、こんなときに自分の気持ちを抑えるためにしてきたのが、やはり「6秒待つ」ことでした。イラッとしても6秒経ってから、何らかの応対をすればいいのです。この6秒のおかげで、何度救われたかわかりません。

では、どのようにしてこのアンガーマネジメントを営業活動に取り入れていけばよいのでしょうか。

うまくやりすごす「6秒ルール」

日頃から、お客様と会社の板挟みになり、いろいろと苦労している営業マンのみなさんの気持ちはよくわかります。これから、お客様や社内関連部署と上手に付き合いながら、営業活動をうまく行うためにも、感情をコントロールする技術を身に付けなければなりません。

相手を上手にやり過ごすためのポイントは、やはり「6秒」です。

1. 怒られたら「6秒」は言葉を返さない

カッとなって言葉を返すときは、たいてい反論か言い訳です。反論や言い訳をすると、その場の雰囲気がさらに悪くなることは確実です。ひどい場合は、相手に対して逆ギレしてしまう場合も出てきます。そのようなことを避けるために、苦言を呈された場合は、すぐに言葉を返さないことです。すぐに言葉を返さなければ、「6秒」は自然と過ぎます。

しかし、人はそう簡単に感情を抑えることはできません。感情的に言葉を返さないために、「うなずき」「あいづち」だけに徹することです。お客様に何を言われても、そのまま言葉を反復したり、「はい」「そうですね」「申し訳ありません」などと言うだけにしてください。

2. 表情に出さないために「6秒」目線をそらす

イラッとした感情が顔に出てしまうのは、人間なので仕方ありません。ですが、なるべくイラッとした表情が相手に伝わらないように、あえて目線をそらすのです。不思議なことに、目線をそらすと相手の攻撃を避けることができるため、イライラの感情が抑えられます。その間に「6秒」が経過して、気持ちが落ち着くようになるのです。

ただし、目線をそらすのは、イライラが落ち着くまでの「6秒」から、最大でも「10秒」くらいまでにしてください。目線をそらしすぎると、逆に、「話を聞いていない!」と悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。感情を表情に出さず、怒りを抑えるための「6秒」だと思ってください。

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