上質メディアの最大の役割はクレジット(信頼性)の供与
誰でも情報が発信できて、ますますウソと事実、真実とでたらめや誤認が混在して大量に発信されるようになった現在、メディアの役割はどの情報源、どの発信者がオーセンティック(信頼ができる)か、お墨付きを与える、債券市場におけるムーディーズやスタンダードプアーズの格付け的な機能も重要になってくることだろう。
残念ながら、今のメディア業界ではとにかく生き残ることに必死でメディアの社会的意義とか大義を忘れ、読まれればいい、話題になればいい、人気が出ればいい、アクセスを稼げればいい、という理由で、質の低い、偏見と間違いだらけの低劣なファンタジー作家が衆目を集めている。
オンラインメディアになると、その構造上、正しいかどうかではなく、単に多くの人が読んでいるかどうかでランキングが決まるので、耳に痛い真実ではなく、下世話な空想ファンタジーで一般大衆の溜飲を下げて、他者をこきおろして人気作家を気取るといった、「情報弱者を食い物にするやから」が蔓延しやすくなる。
その代表例が、たとえば2チャンネルの自称経済評論家だったり、最近、ネットで登場するとにかく隣国を下品にこきおろして話題になっている人たちだが、笑ってしまったのは、この両者がどちらが本物かとかいう、まさに「目くそ鼻くそを笑う」状態で争っているということだ。
知的水準とメディアリテラシーが高く、視野と人脈の広い人は、何がバカらしいかすぐわかるのだが、ネットや本で目にした文章をそのまま信じてしまう多くのナイーブな人達のほうが現実には多い。
そして彼らは「腐ったミカンが腐ったミカンを増やす」状態で脳裏が侵されるわけだが、残念ながらそんな道を踏み外した加藤をしかってくれる金八先生は、現実世界には存在しない。むしろそんな腐ったミカンを絞ったジュース(情報弱者から絞った書籍販売の印税など)を飲んで、質の低い“作家”たちが黒々と太っていくのだから、やるせないではないか。
基本的にそういう作者の出身大学は、大抵、思想的に偏った特徴があったり、出演してきたテレビ番組やデビュー当時出ていた雑誌などの特徴を調べたり、その過度に下品で攻撃的な執筆マナーやなにより、ちょっとイッってしまってる気味の表情をされていることも多いので、意識的に調べていただければ、誰が腐ったミカンジュースを飲んで無知と差別と偏見のウイルスをまき散らしているのか、見当がつきそうなものである。
メディアの仕事を通して社会をよりよく、人々の知的水準を高めてよりよいヒトをつくる、という高い志を持っているメディア人の皆様には、ぜひともこのような憎悪と差別と無知という社会のウイルスに対する正義の免疫となって、この日本社会を力強く守ってほしいものである。
(追伸)なお運悪く特殊思想のウイルスに感染してしまった方、ないしそのような特殊思想のウイルスへのワクチンを打たれたい方は、ご安心していただきたい。こちらで1300円の処方箋を購入できるので、ぜひとも、参考にしていただければ幸いである。
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