PDCAがAI時代では「オワコン」な根本理由 いま米国の優良企業が重視する「OODA」とは
この即興演奏こそが今後の競争優位の新たな源泉であり、それを可能にするのが高速OODAループを組織的に回すということになります。
経営の本質は自転車操業
私は経営の本質とは、自転車操業にあると考えています。ここでいう自転車操業とは、資金繰りに追われた経営ということではありません。そうではなく、自転車はこぎ続けることを止めれば倒れてしまうということです。
ペダルをこぐのはあくまでも自分の足であり、他人に代わってもらうことはできません。このペダルをこぐスピードが速ければ速いほど、ほかの自転車の先頭を切ってリードすることができます。逆に、そのペダルをこぐことができなくなれば、最終的には自転車は倒れざるをえません。
同様に、経営とは自社の力でペダルをこぎ続けることであり、そのペダルに該当するのがOODAループです。
OODAループを最初に聞いたとき、「だから何?」という反応をする人が少なくありません。おそらく、その理由は、個人レベルでは意識せずにOODAループを回していることが少なくないからでしょう。
人間はつねに計画的に動いているわけではありません。日常生活のなかで、漠然とした夢を達成するためにどうすればいいかわからず、試行錯誤を繰り返すという経験をした人は多いでしょう。そこでは暗黙的にOODAループを回しています。
ただし、これを組織的に実行することは非常に難しい。特に、組織の規模が大きくなるにしたがい、その困難さは増していきます。
しかし、AI、IoT、ビッグデータ、ソーシャルメディアの発展という流れのなかで、リアルタイムにデータを収集し、即座に判断して行動に移すこと、これが競争優位を築くためのカギになります。どのような環境変化にも即時対応できる、次世代の最強組織を築くためには、OODAループに着目し、組織として取り組むことが大切です。
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