昭和の結婚観をひきずっていると、どんなに女性の仕事が忙しくても、「女性が家事をやるものだ」という感覚がお互いにあり、結局女性の負担が増えるという状況に陥りがち。これに対して、尊敬婚の場合は、女性は家事をせず、男性がするという前提もありです。第一、自分より2.5倍稼いでいる女性にキッチンにも立ってもらうなんて、なかなかできないですよね。
ただ、尊敬婚が実際に増えてきても、親が70代、80代だと、「男性が家事をするのは情けない」「うちの息子をキッチンに立たせるなんてけしからん」という声もあります。昔は紅白歌合戦に出た国民的な女性歌手でさえ、「おせち料理を作ってから家を出なかった」というのが原因で、離婚したというニュースがあったほどですから。
尊敬婚に大事なのはアピール力
婚活をしている女性の側でも、初めから尊敬婚の発想を持っている人は1割ぐらいです。9割は「年収が自分と同じか、高い男性」を望んでいます。ところが、その考え方では相手が限られ、マッチングできるのは5~10歳年上の人たちばかり。
また、男性側も「自分と同じ年収、あるいは上でもよい」と考える人であっても、初めは年齢的に若い女性を好みがちなため、36歳の女性医師が、38歳前後の男性医師100人にお見合いを申し込んでも会ってもらえる可能性は高くありません。その年齢の男性医師の場合、25歳くらいの女性とのマッチングを望んでいる場合が多いからです。
そういう現実に直面したら、女性は「何であの人たちは若い人を選ぶのだろう」と憤るのではなく、現実として受け止めたほうがいい。素直で賢い女性なら「自分には出番がなかった。もう1回、出会う方法を教えてください」という反応になります。それに対してのアドバイスは、「25歳を過ぎたら、女性は待っていてはだめ。男性にどんどん働きかけていかないと」。
尊敬婚を決めるのはアピール力です。「自分はこうやっていきたい、稼ぐ力もこれだけある」ということをしっかり相手に伝えることができれば、尊敬を得やすいのです。
もちろん尊敬婚は年収が高い、医者などのプロフェッショナルに限ったことではありません。アピール次第で、いくらでも「社会的にしっかりしている人だ」という尊敬を男性から得ることができます。
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