40歳無貯金女性の魅力が急騰した「逆転の発想」 じわじわと目立ってきた「尊敬婚」の実態

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これまでの結婚という生活の場では、「外での社会的評価」が女性に求められることはありませんでした。母親世代は家にいて、働いたことがないという人も多いから、子どもにアドバイスもできない。誰かに教えてもらって女性が外で働き、結婚すればいいのか、難しいところです。

ですから、今こそ結婚に対する考え方を変えてほしいのです。仕事で成功していてバリバリ活躍している女性は、折れなくていい。自分が下がらなくていい。むしろ、自分がもっといい生き方をするためにパートナーを見つけるんです。

「結婚によって人生がもっと楽になる」という感覚でいればいい。男性の胃袋をつかむことなんて、考えなくてもいいんです。つかみたかったら1カ月に1回でもいい。自分が食べたいものがあったときに作る。あるいはそれを作ってもらう(笑)。自分主体でいいのです。

どんなパートナーを求めているのかを見極めるには

今の時代、誰もが無理に結婚をする必要はまったくない。ただ、したい場合は、なぜしたいのか、どうしてパートナーが必要なのか、どういうパートナーだといいのかきちんと考えるべきでしょう。それを見極めるために、結婚相談所の会員には、1年間にわたって毎日、手帳に「今日、何が嫌だったか」を1~3個、書いてもらうようにしています。自分の「気持ちカード」みたいなものです。

例えば、「重いペットボトルを2本買って持って帰って手が痛かった」であれば、自分の相手は家事を手伝ってくれる男性がいいのだな、となる。自分の不満やストレスを明確に文字にすれば、今の自分の生活に何が足りていないか、それを補ってくれるにはどんなパートナーが必要なのか見えてくる。

働く女性の場合、「お金がなくて困りました。欲しいコートが買えませんでした」とは書かないでしょう。でも、「旅行したいけれど、友達と休みが合わない」と書くかもしれない。そうしたら、有給がたっぷり取れる男性がいいかもしれません。自分が必要としている人は、今のライフスタイルに必要な人なのです。

ですから、婚活で出会う相手には自己開示をしていくのがいいでしょう。「自分はこういう人間で、こういう生き方をしている。こういう日常を送っている」という内容を伝えることが大切です。それで相手にも、「あなたは?」と聞く。

ライフスタイルにどんな相手が必要なのか、自分の気持ちを見つめ、相手とコミュニケーションを取ることで自ずと答えが出てくるものなのです。

(構成: 斉藤真紀子)

植草 美幸 恋愛・婚活アドバイザー、結婚相談所マリーミー代表

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うえくさ みゆき / Miyuki Uekusa

1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを設立。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。結婚相談業のほか、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など、アラサー・アラフォー男女を「幸せな結婚」に導くために幅広く活動中。『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『「良縁をつかむ人」だけが大切にしていること』(諏内えみさんとの共著、青春出版社)、『結婚の技術 (中央公論新社)、『モテ理論』(PHP文庫)など。

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