皆さんこんにちは、プロ野球解説者の礒部公一です。
あっという間の自主トレ期間を終え、いよいよプロ野球も春季キャンプが始まりました。
選手としては、シーズンを戦い抜く身体づくりを、個々の差はあれ自主トレで作ってきてはいますが、春季キャンプは開幕に向けての、もう一回り強度を上げたトレーニングと、実戦感覚(試合勘・野球勘)を取り戻すための期間です。
各チームでの差はあるものの、10月上旬のシーズン終了からリーグ戦が始まるまでの約5カ月間は試合をしていない状況なので、技術的に見てもこの時期には100パーセントのうちの30パーセントほどしか仕上がっていません。
春季キャンプでは残りの70パーセントのみならず、さらなるプラスアルファを図るために、1カ月という時間をかけて試合のできるチームに仕上げていくのです。
選手によってキャンプの過ごし方はさまざま
選手個々によって春季キャンプでの過ごし方はさまざまです。
実績のあるベテランはチームに縛られることなく、開幕に合わせて自分のペースで調整することが多いです。新人選手や若手選手はレギュラーをつかみ取るために、キャンプイン初日からハードなメニューをこなして首脳陣にアピールします。
厳密に言えばそれぞれ細分化されているのですが、選手陣を大きく分けると、この2パターンということになるでしょう。ただし1年目の新人選手に関しては、はじめてのキャンプということで無理をさせ、怪我をさせないために、練習量は首脳陣がしっかり管理します。
春季キャンプのメニューは開幕から逆算して作っていきます。流れは第1・第2クールで身体づくり、第3・第4クールでチームとしての連携プレー、サインプレーの確認、第5クール以降で紅白戦、そしてオープン戦などの実戦練習を行うのが通常です。個人のレベルアップのための練習は継続して行いますが、キャンプ中盤以降はチームプレーがメインの練習に移行していくのです。
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