発達障害の人が身につけるべき「世渡り発想」 自分の特性をもっと把握して付き合おう
前回記事で、発達障害の人特有の行動パターンと、その背景となっている発達障害の人の心理について、黒ひげ危機一髪のケースなどを取り上げながら紹介しました。
自閉スペクトラム症の人たちの楽しみ方は一般の人と少し違いますが、それはただ少数派というだけです。別の分野で突出した力を発揮することも多くあります。
しかしそうとは思わず、思い悩む方がいるのは事実です。そこでお伝えしたいことがあります。特性に合わせて生活環境を整えること、すなわち「環境調整」をしてほしいということです。
「環境調整」は一般的には特性を周りの人に理解してもらい、周りの人と一緒に生活環境を調整していくことを指しますが、ここではそれに加えて、本人が自分なりに世渡り術を身に付けていくことをおすすめします。
空気が読めないのは、致命的なことではない
例えば、対人関係が苦手な人。人に合わせることがうまくできないため、周りの人から「空気を読めない」などと言われます。そして、それが大きな欠点のように指摘されるわけですが、本当にそうでしょうか。
私は空気を読めないということを、そもそも致命的な弱点ではないと考えています。察しが悪いことをなまじ気にするから、それを弱点のように感じたり、困ったりするわけで、そんなことを気にしなければよいと思うのです。
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